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サクラステージら"新しい廃墟"とは真逆の発想だ『大井町トラックス』がガラガラ施設を尻目に敷いた"最強の布陣"の全貌

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大井町トラックス
3月28日に開業した大井町トラックス(筆者撮影)
  • 大関 まなみ フードスタジアム編集長/外食ジャーナリスト
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もう一つは、知名度のある店が多く、安心感があること。「失敗したくない」現代人の心理に沿っている。

先に述べたように、思った以上にチェーンの飲食店が多い。さらに、地元で知られた店も多く出店している。お客側からすると知っているお店があると安心する。

1つ目の安心感ともつながるが、目的なく施設に来てどこで食事するか迷ったら、最終手段は知っているチェーン店や地元の店にしておけば間違いないのだ。

あらゆる情報があふれる時代、人々は以前にも増して「失敗したくない」という気持ちを強めている。「どの店に入るのが正解か?」「貴重なお金と時間を使って、ハズレの店に行きたくない」――こうした「失敗回避」が消費行動の重要指標になりつつあるのだ。商業施設のテナント選定もまた、この時代の変化と無縁ではない。

その点、よく知る店ならば間違いがない。

駅からビル内を進み、抜けた先には広々とした芝生公園が(写真:筆者撮影)

「初上陸」「初出店」で釣る時代は終わった

これまで商業施設では「初上陸」「初出店」を打ち出したり、今までにない食文化を提案する新業態を入れたりと、話題先行型のテナントをバンバン入れて話題をつくろうとすることが多かった。しかし、これは徐々に時代錯誤になっている。SNSやメディアでの話題性こそが集客装置になっていた時代は終わりつつある。

現代人は「失敗」に敏感だ。今までにない業態は気にはなるが、未知ゆえに「失敗したら嫌だ」とリスクを抱き、来店のハードルが上がる。

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