確かにイランでの紛争が続けば、中国が失うものは大きい。ホルムズ海峡は中国のエネルギーと物流にとって極めて重要な航路で、中国の原油輸入の約3分の1はペルシャ湾経由だ。中国は輸出によって経済を下支えしているが、そうした中でのエネルギーコスト上昇は、中国製品の需要減少につながる。
ワシントンのスティムソン・センターの研究者である孫雲は、戦争前から中国が積み増していた石油備蓄を指し、「戦略備蓄はあるが、永遠にもつわけではない」と述べた。「中国は不安定を好まず、頭上にのしかかるような(頭の痛い)戦争も好まない」と言う。
そうした懸念の高まりを示すように、アメリカとイランの1回目の和平協議が失敗に終わると、中国当局は外交的な取り組みを連打した。
中国の外相・王毅は、和平協議の場を用意したパキスタンの外相に対し、「苦労して勝ち取った(一時停戦の)勢い」を維持する支えとなるよう呼びかけた。14日にイランの外相と会談した王は、中国は引き続きイランを支持していくと述べる一方で、ホルムズ海峡の開放を求め、「航行の自由も保障されなくてはならない」と注文をつけた。
この戦争が中国にもたらした利益
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