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「最初は嫌すぎた」…! プロ野球"元守護神"セカンドキャリアは「45歳で営業職」—球団初「選手出身」営業部長になるまで

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小山田保裕さん
広島東洋カープ、横浜ベイスターズで活躍し引退後、球団職員に転身した小山田保裕さん(写真:筆者撮影)
  • 浦上 早苗 経済ジャーナリスト、法政大学MBA兼任教員(コミュニケーションマネジメント)
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自身も現役時代、広島で通った蕎麦屋の大将に弟子入りしようと真剣に考えていた時期があった。だが、引退が現実味を帯びるにつれ「家族がいる中で本当にやっていけるのか」と悩んだ。

プロ野球は巨大な「スポーツビジネス」であり、球団経営はチームを支える部門と、収益を稼ぐビジネス部門の両輪で成り立つ。しかし「選手からはビジネスサイドが全く見えていない」(小山田さん)のが実情だ。

球団職員でありながら、自身も営業部への配属は予想だにしなかった。だから自分や選手出身の部員たちが、やりがいのある仕事だと伝える責任がある。

選手会のアンケートでは、引退後の進路について「考えている」は27.4%、「考えていない」が42.8%、「何を考えていいかわからない」も13.7%に上る。

(写真:筆者撮影)

小山田さんは「野球しかやってこなかったので、それ以外で社会人として何ができるのか全く想像がつかなかった。現場のコーチやバッティングピッチャー、スカウトなどチームに関わるところで何か仕事があればってくらいですよね」とうなずきつつ、「現役のときは、うまくなることだけを考えて全力で野球に取り組めばいい。セカンドキャリアのことは、あえて考えなくていいと思っています」と言った。

より正確に言えば、野球に全力で取り組みながら、セカンドキャリアの準備はできるという。

「野球をしながらでも、人との関わりから多くのことを学べます。挨拶や礼儀、周囲への目配り、ファンを大事にすること。周りの人は野球以外の人間性も見ていますから」

若い頃はとことんやる経験も必要

若い頃の自分にアドバイスするなら?と問うと、「もっと真面目に練習しろ」と即答した。

大学までは「練習嫌いの小山田」と呼ばれていたそうで、「どこで手を抜くかしか考えていなかった。きつすぎて、どこかで抜かないと無理だと思っていました」と苦笑する。

しかし、猛練習で知られるカープに入団し、手抜きは許されなくなった。

「行き過ぎは良くないけれど」と前置きをしつつ、小山田さんは言う。

「とことんやらないと、自分がどこまでできるかという限界値も見えてこない。そして、限界まで頑張った経験はその後のキャリアでずっと生き続ける。カープは引退後も活躍できる人間が多いと言われるんですよ」

誇らしげにほほ笑んだ。

(写真:筆者撮影)

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