たとえグッズ自体の売り上げが数億円であっても、数百万円の収益にしかならないと考えると決しておいしいビジネスとは言えない。
それでも、多種多様なグッズが展開されているのは、グッズに「作品の認知拡大効果があるから」に他ならない。売上利益は重視せず、少なくない工数を使ってでもグッズを出してくれていることは素直にありがたいと感じる。
嫌われがちなランダムグッズだが、実はメーカーと消費者にとっての「最適解」だった
たいていのグッズメーカーでは、作品の人気を調べる際、以下のポイントを指標としてチェックしているという。
こうした情報をもとに、グッズを作る個数を決める(数決する)のだ。
だからこそ、グッズメーカーからすると、初めて取り扱う(需要の実数が読めない)コンテンツのグッズに関してはランダムで売りたいという希望がある。例えば、『鬼滅の刃』クラスのパワーがあるなら、ランダム8種類で数千個くらい作ろうかなと判断できるわけだが、これからアニメ化する作品や認知度の低い作品の場合はそうではない。
新規グッズの制作・販売による赤字回避のために、ランダム商品を出さざるをえないという背景があるのだ。こうしたケースでは、BOXを展開するのすら怖いという。
さらに、ランダムグッズは基本的に規格が同じなため、倉庫での管理コストや輸送費を抑えやすいというメリットがある。加えて、単体グッズとは違い最初から複数個買う人が多いうえ、欲しいキャラが出るまで買う人もいるため赤字を回避しやすいという。
確かに、筆者も単体で買えるグッズは1つ買えば満足だが、ランダムグッズはとりあえず3〜5つほど買うことが多い。なるほど、ランダム商法が儲かるわけである。
とはいえ、ランダムグッズに滅んでほしいという気持ちは消えない。率直に筆者はランダムグッズが嫌いだし、できれば消えてほしいという気持ちを伝えてみた。……のだが、もし今後単体グッズが主流になるなら、赤字回避のために最初から数を絞った展開しかできない作品が増える可能性が高いそうだ。
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【グッズの供給を支える存在】
