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60歳を過ぎると自覚する人が増加…「老い」を感じたとき、体の中でひそかに進行している《細胞の老化》の3大原因

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体の老いは、気づかないうちに静かに進んでいるという(写真:sakura/PIXTA)
  • 松藤 千弥 東京慈恵会医科大学学長、医学博士
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また、細胞の老化は、単に年齢だけで決まるものではありません。細胞の老化の進行に影響を与えることが報告されているものとして、次のようなものがあります。

・人が生まれつき持っている遺伝的な要因
・食事や運動、睡眠などの生活習慣
・喫煙や過度の飲酒
・ストレス

細胞の老化は、こうしたさまざまな要素が重なり合い、進行していくのです。つまり、生活習慣などを工夫すれば、「細胞の老化」の進行をある程度コントロールでき、その積み重なりの結果である「体の老い」も遅らせることができる余地があるということです。

細胞の老化は若いうちから始まっています。年齢に関係なく、できるだけ早い段階から「細胞の老化」を意識することが重要になります。

では、次に「細胞の老化」に際して、細胞の中で具体的に何が起こっているかを、もう少しくわしく見ていきましょう。

「細胞の老化」は、どうして起きるのか?

「細胞の老化」といわれても、目に見えるものではありませんし、実際に細胞の中で何が起こっているのか、イメージしにくいと感じる方も多いと思います。

そこでここからは、細胞の老化とは具体的にどのような変化なのか、それがどのようにして体の不調とつながっているのかを、できるだけわかりやすく説明していきます。

細胞の老化が起こる原因は、いくつかありますが、大きく分けると、次の3つに整理することができます

【原因①】細胞分裂の異常――「情報のコピー」がうまくいかなくなる

私たちの体では、毎日数え切れないほどの細胞が分裂し、新しい細胞がつくられています。その際に欠かせないのが、細胞の設計図であるDNAの情報を正しく読み取り、それをもとに同じ設計図をもう一組つくること(複製)です。

ところが、加齢や生活習慣の影響を受けると、この情報の読み取りや、設計図をつくり直す作業の精度が少しずつ低下していきます。その結果、設計図どおりにつくられていない、質のあまりよくない細胞が生まれやすくなります。

こうした状態が続くと、細胞は本来のはたらきを十分に果たせなくなり、「細胞の老化」の大きな原因のひとつになります。

次ページが続きます:
【2つ目の原因は?】

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