なかでも近年話題となっているのが、「ノーム」と呼ばれるガーデン人形だ。公式価格は59ドル50セント(約9500円)にすぎないが、販売と同時に完売し、フリマや転売による二次市場では数百ドルから1000ドル(約16万円)近い価格で取引される。
単なる土産品が“資産”のように扱われるこの現象は、マスターズブランドが持つ価格決定力の強さを象徴している。
来場者がお土産を買うのに、1人1000ドル(約16万円)前後を使うケースも珍しくなく、1日4万人規模とされる来場者を前提にすれば、物販だけで相当規模の売り上げが生まれる。
ここで重要なのは、「売る」のではなく「欲しくさせる」設計が徹底されている点だ。限定性、現地体験、ブランドストーリーが一体となり、購買を自然発生的に生み出している。シャツ、キャップ、そのほかのグッズも、値段を気にしないで購入しているように見える。
供給を制限して希少性を高める
チケット市場も同様に特異である。
2026年の公式価格は練習日125ドル(約2万円)、本戦は160ドル(約2万5000円)と極めて低く設定されているが、抽選制で入手は困難だ。
その結果、二次市場では価格が大きく跳ね上がり、道路沿いの再販業者に話を聞くと「今日は4500ドル(約72万円)だよ。お客によって違うけど」と答える。チケット販売サイト(Ticketsales.com)では、4月11日(土)の3日目チケットが9076ドル(約144万円)にもなった。
これは単なる人気ではなく、供給を厳格に制限することで希少性を維持し、ブランド価値を高める戦略の結果である。
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【会場内の飲食価格はいくら?】
