今作の見どころは、何といっても2台のスーパーバイクのカーアクションだ。コンピューターによる自動運転アシストを搭載した最新バイクが、箱根峠や横浜みなとみらい周辺、首都高速湾岸線から横浜ベイブリッジなどを、激しいカーチェイスを繰り広げながら疾走する。
とくに後半は、シリーズでおなじみのド派手なスペクタクルアクションになるのだが、バイクが主役になることにより、そのスピード感と緊迫感が大きく増し、いつも以上に手に汗握るハラハラどきどきのスリリングなアクションシーンになっている。
メインの客層になる子どもたちにとってはたまらないだろう。目を輝かせてスクリーンに釘付けになる姿が想像できる。一方、新規層や一部の大人たちには、現実離れしたシーンの連続に思えるかもしれない。
でも、それが『名探偵コナン』のおもしろさのひとつだ。ハリウッド大作もそうだが、リアルがどうという議論に意味はない。垣根なしに物語を楽しむ王道のエンターテインメントなのだ。
現実離れした物語でも大人を引きつける背景
それでも多くの大人たちを引きつける背景には、その痛快スペクタクルアクションと、本格的な謎解きサスペンスミステリーの物語性のおもしろさが2本柱になっていることがある。
毎作の物語には、その回ごとの登場人物の過去と現在につながる因縁と、そこに生じる思いが複雑に絡み合い、事件にはいくつものトリックが盛り込まれる。そんなストーリーには、裏の裏の二重三重の仕掛けがあり、事件が解決してラストを迎えてもさらに続きがある、見応えのある構成になっている。
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【興収100億円超えがデフォの一大タイトル】
