仮に「TORQUE G07」をヨーロッパで販売するとなれば、価格は日本より高くなるだろう。KDDIでの一括価格13万1800円前後をそのままユーロ換算すると約700ユーロとなり、一般的なミッドレンジ機と比べれば「タフネスプレミアム」となる価格だ。とはいえヨーロッパでは高性能フラッグシップを求める層とは別に、自分の使い方に見合った性能や価格を重視してスマートフォンを選ぶ消費者も多い。バッテリー交換を含む長期利用を前提にした製品ならば、価格の面は許容されやすい。
例として挙げた「Galaxy Xcover7 Pro」は25年4月に発表されたタフネスモデルで、チップセットはクアルコムのSnapdragon 7s Gen 3、カメラは5000万画素+800万画素のデュアル構成、バッテリーは4350mAhを搭載する。発売当初のヨーロッパでの価格は約600ユーロ(約11万2000円)、同社の同等性能クラスの一般的なGalaxyスマートフォンと比べると、おおよそ1.5倍ほど高価な位置づけだった。ちなみに発売から約1年が経過した26年4月時点では、販売チャネルによって差はあるものの、実勢価格はおおむね500ユーロ前後(約9万3000円)まで下がっている。
またヨーロッパを中心に「自分で分解・修理できるスマホ」として知られるFairphoneの最新モデル「Fairphone(Gen. 6)」は、バッテリー、ディスプレイ、カメラモジュール、スピーカーなどのモジュールをネジを外すだけで交換できる構造を採用する。チップセットは同じくSnapdragon 7s Gen 3で、カメラは5000万画素+1300万画素のデュアル構成、バッテリーは4415mAhで、価格はヨーロッパで549ユーロ(約10万2000円)に設定されている。Fairphoneは修理性や長期ソフトウェアサポートを含めた「サステナブルなスマホ」としてヨーロッパでは受け入れられている。
「TORQUE G07」は、チップセットが1世代新しいSnapdragon 7 Gen 4を採用し、カメラは5000万画素の広角と5000万画素の超広角、500万画素マクロのトリプル構成で、バッテリーは4585mAhの取り外し式と、性能面でもタフネス機としてはかなり充実した内容を備える。「Xcover7 Pro」や「Fairphone(Gen.6)」より価格も性能も一段高いレンジになるが、着せ替え可能な外装、3眼構成のカメラといった差別化要素を訴求できれば、プレミアム価格はヨーロッパの消費者に十分説明可能だと筆者は考える。
実用性と楽しさを両立する交換カバー
「TORQUE G07」は本体ボディーを着せ替えできる点も長く使うことを前提にした設計として注目すべきだ。堅牢なフレームと内部構造を芯に据え、その周りをユーザーが交換できる正面カバーや背面カバー、バンパーで覆う構造とすることで「中身は使い慣れたまま、外側だけを必要に応じて着替える」という使い方を実現した。
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【外装パーツだけを取り替えながら、長く付き合うことができる】
