厄介な状況として、議論の論点が拡散してしまうケースもあります。「テレアポと展示会、どちらを中心にするか」という方向性の話をしているはずなのに、気がつくとテレアポのスクリプトや展示会のブースデザインの詳細論になっていた。
これでは今日決めるべきことが決まりません。
このような場合は、感謝しながら議論の順序を整理します。
詳細への意見を否定するのではなく、議論の順序を整えることで、参加者も納得しやすくなります。
「決める人」に叩いてもらう
これらの対処をしながら常に意識しておきたいのは、「方向性を決められる人に叩いてもらう」ことです。
発言量が多い人が必ずしも意思決定者ではありません。キーパーソンが遠慮していたり、様子を見ていたりすることもあります。
「今〇〇という方向性に向かっていますが、皆さん同じご意見でしょうか」と確認し、意思決定者の意見を引き出すことが、たたき台を叩かせる最終的な目的です。
たたき台は作って終わりではなく、それを使って議論を「期待する成果につながる打ち手が決まる」ところまで導くことが、たたき台を作ったあなたの役割です。
最後に、たたき台を叩かせることの本来の目的を改めて確認しておきます。単に意見を集めることが目的ではありません。「期待する成果につながりそうな打ち手を決めること」が目的です。
たたき台を提示したら、「全体的な感想はいかがでしょうか」ではなく、
「この判断について、現状の見方は合っているでしょうか」
「この方向性でよろしいでしょうか」
と論点を絞って聞くことが重要です。議論をフィードバックの収集で終わらせず、方向性の決定まで持っていく意識を持ち続けることが、良いたたき台を作った人の最後の仕事です。

