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企業はホワイト化しているのに「仕事は嫌い」「早くリタイアしたい」平成生まれの本音

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つまらなそうな若いビジネスマン
最近のFIRE願望の高まりは、それほど過酷な労働環境に置かれていない人にまで広がっているといいます(写真:eizan / PIXTA)
  • 河田 皓史 みずほ総合研究所調査部 チーフグローバルエコノミスト
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この調査の中に、「あなたが働く目的は何ですか」という設問がある。この問いに対し、「お金を得るため」という回答が増加傾向にある一方で「生きがいを見つけるため」や「社会の一員として務めを果たすため」といった回答は減少傾向にある(下図)。

働く目的の推移。内閣府「国民生活に関する世論調査」をもとに作成

年齢階級別にみると、筆者を含む30代で「お金を得るため」との回答が最も多い。つまり、以前と比べて仕事に対して積極的な意味を見出せていない人が増えているし、特に30代においてそうした傾向が強い。

「どのような仕事が理想的だと思うか」という設問もある。これに対しては、「私生活とバランスがとれる」という回答が近年増加しており、逆に「自分にとって楽しい」や「世の中のためになる」という回答は減少している(下図)。

理想的な仕事の推移。内閣府「国民生活に関する世論調査」をもとに作成
『働く人が減っていく国でこれから起きること』(朝日新書)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

つまり、仕事に対して積極的な意味(「生きがい」「楽しさ」「世の中のため」)を見出せず、あくまで私生活の邪魔にならない程度にしか仕事をしたくないが、それでも一応は仕事をしなければならない現実に対しては、「お金のため」と割り切ることで折り合いをつける現代人の姿が垣間見える。

近年よく聞くようになった「やりがい搾取」という言葉にも、「仕事にはやりがいがあるはずだ(やりがいさえあれば、給料や労働環境など二の次であるはずだ)」と考える経営者と、「仕事は給料のためにやるものだ(やりがいなど感じていないし、期待もしていない)」と考える労働者の意識ギャップが表れているように思う。

労働者に見透かされている経営者の本音

経営者の立場からすれば、利益最大化の観点から賃金はなるべく上げたくないし、一方で労働時間の削減につながるような組織・業務合理化は面倒だし、結果的には「やりがい」を強調することを通じて現状維持で乗り切りたいというのが本音ではないかと思う。

もちろんこうした本音は労働者に見透かされている。だからこそ、「やりがい」を強調する企業はブラック企業であるとの見方が広がり、「やりがい搾取」という言葉の流行につながったわけである。

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