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医療製品に供給不安、国による原料配分強制は可能か/「国民生活安定緊急措置法」活用が浮上するが効果には疑問符

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一部船舶のホルムズ海峡通航が実現したとはいえ、通航量は戦争前にほど遠い。ほとんど通航できない現在の状況が続いた場合、特に懸念されるのが医療分野、人工透析や手術で用いる使い捨て製品だ。燃料のように節約もできないため、不足すればそのまま患者の命に直結する。

日本政府も危機感を強めている。木原稔官房長官は3月30日の会見で「透析回路向け医療用プラスチック供給は、一部メーカーから夏頃から一部影響が出るとの声が出ていることは把握している」とし、「あらゆる可能性を排除せず支援していく」と述べた。

とはいえ、国が差配できるナフサの備蓄がない以上、打てる対策は限られるのが実情だ。一部メディアは、政府が出資する資源開発大手・INPEXを利用してインドからナフサを輸入する案が政府内にあると報じたが、実現性および十分な量が確保できるか定かではない。

国が医療用途に原料配分を強制する案も

国家備蓄の石油を精製すれば、一定期間は国産ナフサを得られる。とはいえ、平時と同じ量の確保は難しいだけに、国が強制的に医療用途に原料を振り分けるべきとの考えも一部で指摘される。実現の手段として名前が上がるのは、「国民生活安定緊急措置法」通称・生活安定法である。

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