「もう仕事は持ってこないで」絶頂期に去ったキャメロン・ディアス(53)が"11年の空白"を経て復帰した事情

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女優になったのは、モデル事務所から言われて『マスク』(94)のオーディションに行ったところ、受かってしまったから。彼女の人気は、その数年後、『ベスト・フレンズ・ウェディング』と『メリーに首ったけ』で大爆発する。『ベスト・フレンズ・ウェディング』で下手なカラオケを歌うシーンや、『メリーに首ったけ』での下ネタジョークをあっけらかんとこなす気取らない彼女は、新鮮で、魅力的だった。

その後も、アクション(『チャーリーズ・エンジェル』)、シリアスなドラマ(『ギャング・オブ・ニューヨーク』)、ロマンチックコメディ(『ホリディ』)などあらゆるジャンルの作品をヒットさせ、08年には最も高いギャラを稼ぐハリウッド女優となる。『ベスト・フレンズ・ウェディング』で主演を務めたジュリア・ロバーツを上回ったのだ。

そんな彼女の「最後の作品」となったのが、助演で出演し、興行成績もまずまずのレベルだった『ANNIE/アニー』だったのは、ファンにとっては納得しづらかった。そもそもこの映画は、親バカのウィル・スミスが娘ウィローのために立ち上げ、ウィローが出なくなってもそのまま進行したものなのだ。さらにこの作品では、最低助演女優賞にノミネートされてしまった(受賞はしなかった)。

この評判の悪さも彼女の引退を後押ししたという説もあるが、実際のところは、ただ結婚を機に人生をリセットしたかったのだろう。前述したように、復帰にあたって作品の質をじっくり吟味している節は見られないのが、そう感じる理由だ。

今の彼女にとっては、仲の良い人たちと一緒に、自分の持つクリエイティブな筋肉をたまに動かしたいという感じなのではないか(『バック・イン・アクション』のフォックスとはその前に2度共演。『アウトカム』の主演キアヌ・リーブスとは30年前の『フィーリング・ミネソタ』で共演した)。

家族を最優先することは変わらない

先月、筆者がインタビューした時、演技、ワインビジネス、プライベートとのバランスについて聞くと、ディアスは「私よりもっと多くのことを毎日同時にこなしている人はたくさんいる。バランスを取るのが人生というものよ。女友達のひとりが、『人間には100しかない。それを人生でどう割り当てていくかが大事。優先順位を決めること』と言っていた。私にとって、最大の優先は家族。それは変わらない」と答えた。

そうは言っても、子供はどんどん育っていくし、どんな映画が当たるかは誰にもわからない。今年のオスカーでは、75歳のエイミー・マディガンがキャリア初の助演女優賞を取った。キャリアの第2のフェーズに入ったディアスの前途には、何が待ち構えているのだろうか。

猿渡 由紀 L.A.在住映画ジャーナリスト

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さるわたり ゆき / Yuki Saruwatari

神戸市出身。上智大学文学部新聞学科卒業。女性誌編集者(映画担当)を経て渡米。L.A.をベースに、ハリウッドスター、映画監督のインタビュー記事や、撮影現場リポート記事、ハリウッド事情のコラムを、『シュプール』『ハーパース バザー日本版』『バイラ』『週刊SPA!』『Movie ぴあ』『キネマ旬報』のほか、雑誌や新聞、Yahoo、ぴあ、シネマトゥデイなどのウェブサイトに寄稿。米女性映画批評家サークル(WFCC)会員。映画と同じくらい、ヨガと猫を愛する。
X:@yukisaruwatari
 

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