平井:ただ細谷さんの本を読んでいてすごいなと思うのは「結晶化」された言葉があることです。関係性やイメージを図で整理したうえで、一言で言うならこれだ、というフレーズが出てきて、実にピタリとくる。細谷さんの本が毎回ベストセラーになるのは、たぶんそこだと思うんですよ。
細谷:長い文章よりは「決めのコピー」のほうが印象に残るのは確かですね。図解で関係性を見せて、言葉でその核を刺す。両方そろって初めてインパクトが出る気がします。
コンサル「スイッチ」が入る瞬間
細谷:平井さんはいわゆる「コンサルくささ」がないですよね。高飛車な論理、論理ばかりの正論を振りかざすだけの人ではない。普段話しているときも、平井さんは「コンサルのスイッチ」が入っていない気がします。
平井:そうかもしれません。いつもニコニコしていたい(笑)。
細谷:私も普段からスイッチを入れないようにしているのですが、たまに入るときがあると結構やばいんですよ。「いや、こうでこうで、こうですよね」というモードに入ると止められなくなって、突っ走りすぎてしまう。
平井:スイッチを入れる入れないではなくて、勝手に「入っちゃう」ことはあります。例えば、ゼミ生が持ってきた資料を見たら論理が通っていないし、論理に対応する具体もずれている、そんなときですね。
その後どうなるかわかっているので、まず「ごめんね、私はもう老害だから思ったことを言っちゃうけど、心の中では褒めているよ。皆仕事しながら勉強していてすごいなと思っている。そして後で反省。でもまた会った時には言っちゃうんだ、ごめんね」と、言います。
細谷:(笑)
次ページが続きます:
【桃の木に柿の木は接げない】
