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46歳で海外移住→69歳で"イギリス人夫"と死別 それでも日本には帰らず… 73歳女性《ヨーロッパひとり暮らし》のリアル

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暮らしを支える経済的な基盤もある。月々の生活費は約20万円。家の維持費はかかるが、医療費はスペインの公的医療でカバーされる。夫の闘病中も、治療費の自己負担はなかった。

収入は父親から相続したマンションの家賃と、日本で働いていた分の年金。唯一の贅沢は、日本米を食べていること。

山あいの一軒家で、すべてをひとりで回す日々が続く(写真:筆者撮影)
広子さんに集まってくる犬猫たち(写真:筆者撮影)

夫の書いた日記を何度も読み返す

友人を招いて日本料理を振る舞うのが夫婦の楽しみだった。広子さん61歳、夫スチュワートさん68歳の頃(写真:ハートレー広子さん提供)

取材に行った日、夫が旅先でつけていた日記を見せてもらった。広子さんの名前が出てくる箇所がいくつかある。

あるページに、星印がついていた。以前、夫婦で泊まったバンコクのホテルの話だ。人懐っこい太った猫がいて、いつも同じ場所で寝そべっていたという。夫はひとり旅でそのホテルを再び訪れたらしい。星印の横に、こう書かれていた。

<☆広子に言うこと。あの時の太った猫はね、まだあそこで寝てるよ>

ただそれだけのこと。たわいもない、小さな報告。でもそれを、帰ってきて広子さんに話したかったのだ。広子さんはその日記を何度も読み返しているという。

「ねえねえ」と言う相手は、もういない。でも、居間の写真の中の夫は、あの頃と同じ顔で今もそこにいる。

今日も広子さんは、その写真に話しかける。

前編は以下より読めます。
【前編はこちら】《英国イケメンと駆け落ち》後に…73歳女性が経験した"壮絶な50年" 何度も離婚を考えた彼女が"それでも連れ添った"訳

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