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【医師が注意喚起】麻疹が感染拡大「妊活前にワクチン」の切実な理由…発症者が去っても感染力は持続、新生児は高リスク

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  • 上 昌広 医療ガバナンス研究所理事長
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近年は、先進国でも再拡大が目立つ。アメリカでは3月までに1487例が報告され、イギリスでもアウトブレイクが発生するなど、状況は看過できない。

この背景としては複数の要因が指摘されているが、とりわけ重要なのが新型コロナ流行後の麻疹ワクチン接種率の低下である。日本でも例外ではなく、麻疹ワクチンの2回接種率は、流行前には95%前後を維持していたが、2024年度には91%まで低下した。

この水準では、麻疹の伝播を抑えるために必要とされる集団免疫の閾値(95%)を下回り、感染拡大を許す土壌となる。

第2次トランプ政権下では、麻疹ワクチン自体の基本的推奨は維持されたものの、接種の位置づけは従来の公衆衛生上の「義務」に近い性格から後退し、保護者と医師の判断に委ねる傾向が強まったとされる。

こうした政策的・社会的変化は、接種率の低下を招き、結果として麻疹の再拡大につながる可能性がある。

対策の持続が必要だが…

ワクチン忌避や個人判断重視の風潮は、国境を越えて波及しうる。この状況に警鐘を鳴らす形で、アメリカの『ニューイングランド医学誌』編集部は、昨年6月25日に麻疹に関する総説を掲載し、免疫学的影響やワクチン戦略など、最新の研究動向を包括的に提示した。

対策が難しいのは、麻疹への関心が一過性であるからだろう。

医療ガバナンス研究所が2022年に『アジア太平洋公衆衛生ジャーナル』に報告した研究でも、感染拡大やメディア報道に応じて接種需要が一時的に増加する一方、流行の収束とともに関心が急速に低下する現象が示されている。

いわば「喉元過ぎれば熱さを忘れる」行動様式が、対策の持続性を損なっている。

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