メジャーに行くなら「鍛えるべきは野球だけではない」 MLB国際スカウトが指摘《いま"評価される"高校球児》の条件
投手は、体の強さに加えて、速い球を投げること、三振の数。それから落ちる変化球を決め球として持っているかどうか。そしてポジションにかかわらず、欠かせないのはメンタルの強さである。
高校生らアマチュア選手の中からスターの原石を見いだすのは日米スカウト共通の目標だが、国際スカウトならではの役割もある。
NPBで活躍する選手で、すでに将来のMLB挑戦を表明している選手についての調査である。実際、渡米するとなった場合に獲得を目指すかどうかの判断材料となるデータ集めのため、3月に開催されたWBCの東京ラウンドでは東京ドームに出向いて対象となる選手を中心に視察した。
また、NPBでプレーする外国人選手の逆輸入を視野に入れて、データを集めるのも重要な仕事である。アメリカでは活躍できなかった選手も、日本の緻密な野球を経験して欠点を克服していることが少なくないからだ。
菊池雄星選手に「伝えたこと」
現在は日米ともデータを駆使して選手を分解している。トラックマンなど数値化し、可視化して分析するシステムが整えられ、スカウティングも、試合にもそのデータが活用されている。
ただ、スカウト活動で大事にしているのは感性であり、勝負強さや雰囲気など数値化できない部分を見ている。勝負強さはともかく、雰囲気とは何なのだろうか。
「それは成長したときの姿を思い描くことです。スカウトが立てた予測に基づいて獲得した選手をチームが育てるため、チームとして育成プランを立て、そのプラン通りにコーチが育てます。スカウトは、どこに伸びしろがあるかを明確にしてコーチ陣に伝えます」
大屋さんが契約する選手は数年に1人なので、1人の選手にかける情報収集は濃密である。18年から籍を置くカンザスシティ・ロイヤルズは、大都市の人気球団とは勝手が違う。確実に実力を発揮してくれる選手を見いだすことが求められる。




















