メジャーに行くなら「鍛えるべきは野球だけではない」 MLB国際スカウトが指摘《いま"評価される"高校球児》の条件

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

「野球の世界に戻ると、のめりこみました。やっぱり野球が好きだったのです。国際スカウトになって1年目の98年は、日本プロ野球(NPB)においてドラフト豊作の年。松坂大輔らがNPBの1位指名を受けました。二足のわらじでは無理だと思い、2年目からはゴルフショップの経営をスタッフに譲ってスカウト一本に絞りました」

ダイヤモンドバックスを経て00年からアトランタ・ブレーブスに移籍し、ポール・スナイダーの薫陶を受けた。映画『人生の特等席』で、クリント・イーストウッドが演じた老スカウトのモデルとなった伝説の人である。

「誰よりも早く球場に行け。そうすれば得るものがある」と言われた。その言葉を胸に刻み、甲子園球場で選抜高校野球大会や全国高校野球選手権が始まると、早朝4時から並んだ。現在、同球場はスカウト用の席があるので早出する必要はなくなったが、気持ちは変わらないそうだ。

いま評価されるのは「バランスが良い選手」

初めて大屋さんの話を聞いたのは15年7月。富山市内でスポーツの指導者を前に講演したときだった。「スカウトは予言者であれ」というテーマで、大屋氏は「完成した素材を獲っていくだけではなく、どんな選手になるか、予測しなければいけない」と強調した。

MLB国際スカウトマン
15年7月、富山市内でスポーツ指導者を前に講演する大屋さん(写真:筆者撮影)

これまで7人の日本人選手と契約を結び、アメリカへ送り出した。後にダイエー(現ソフトバンク)から8位指名を受けた竹岡和宏選手などがいるが、メジャー契約にまで到達した選手はいない。「自身が獲得した選手がワールドシリーズ制覇に貢献することが目標。夢が実現するまでスカウトを続けたい」と日本各地に足を運ぶ。

MLBで活躍する選手は28年間で変わってきた。

特別な個性を持った選手が求められる時代もあったが、現在は野手ならば長打力だけでなく、守って、走力もある選手が重宝がられると考えている。圧倒的なパワーを求めつつも、弱点が少なく、総合的にバランスが良い選手が高評価を得る。

次ページポジションにかかわらず欠かせないもの
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事