東洋経済オンラインとは
ライフ #井手隊長のラーメン見聞録

山形では「小1でも、普通にラーメン一人前を食べる」衝撃…日本一のラーメン県で繰り広げられる「英才教育」の実態

8分で読める
  • 井手隊長 ラーメンライター/ミュージシャン
2/5 PAGES
3/5 PAGES
4/5 PAGES

「新庄だったらこれ、酒田だったらこれって、“それじゃなきゃダメ”って人が多いんですよ」

ラーメンが地域文化そのものになっている。この環境で育てば、ラーメン好きになるのは必然とも言える。

食堂で食べられてきた

鶴岡にある人気店「中華そば 琴の」今野店主(写真:「琴の」提供)

一方で、鶴岡の「中華そば 琴の」今野店主はまったく違う角度から語る。

「正直、ラーメン文化が特別あるっていう実感はなかったですね」

幼少期は外食自体が少なく、ラーメンに強い思い出もない。ラヲタになったのも、ラーメン好きの妻の影響がきっかけだった。この証言は興味深い。山形にいながら“英才教育”を感じなかった人もいるという事実だ。

しかし現在、今野店主が営む「琴の」は、庄内エリアを代表する人気店の一つとなっている。

「琴の」は、庄内地方の文脈を色濃く引き継ぐ店だ。今野店主は、名店「琴平荘」で修業を積んだのち独立。もともとは食堂文化が根付く地域で、ラーメン専門店という形を選びながらも、誰もが食べられる一杯を追求してきた。

「中華そば 琴の」の中華そば(写真:筆者撮影)

もともと庄内では、ラーメンは専門店よりも食堂で食べるものだった。

「家族で食堂に行って、それぞれ好きなものを頼む。その中にラーメンがあるっていう感じでしたね」

鶴岡では、食堂でラーメンやカツ丼などをそれぞれ注文する。ラーメンは選択肢の一つとして存在していた。つまり山形といっても、エリアによってラーメンとの距離感は大きく異なるのだ。

「中華そば 琴の」の外観(写真:筆者撮影)

次ページが続きます:
【「ラーメン英才教育」という仮説は正しいのか?】

5/5 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象