池袋ストーカー刺殺事件の深層 「タイプ別」で見極める凶行の予兆と、現状の警察対応が抱える限界
以上をまとめると、ストーカーは、未熟な自我ゆえの自己価値感の破綻、愛着障害、支配欲や報復感情などが絡み合って生じる。
さらに気を付けるべき点は、ストーカー行動の一部が精神病理と関連する点である。妄想性障害(特に恋愛型)では、相手が自分に好意を持っているという確信が訂正不能な形で維持される。この場合、接触行動が長期化・固定化しやすい。
危険なストーカーを見極めるには
一方で、すべてのストーカーが危険な暴力的ストーカーとなるわけではない。ほとんどのストーカーは、つきまといや頻繁な連絡などに終始し、2~3週間以内に収束するのが普通である。
しかし、それを超えて1カ月以上も続く場合、およそ1/3が暴力的なストーカーになると言われている。さらに、危険なストーカーに共通する「リスクファクター」があり、若年であること(30歳未満)、交際中にも暴力的な言動があったこと、関係の破綻と拒絶が原因であること、教育程度が低いことなどが重なると、危険行為がエスカレートするリスクが増大する。
本件では、これらがどの程度当てはまるかはまだわからないが、加害者が自己価値感や自分の存在意義のほぼすべてを被害者との関係に置き、「彼女を失うなら死んだほうがまし」というくらいまで心理的な視野狭窄状態に陥っていたことが推察される。
そのため、度重なる警察からの警告、逮捕などを経てもストーカー行動が収束せず、相手を殺して自分も死ぬという最悪のシナリオを選んでしまったのだと考えられる。





















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