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国際的に評価されなくなったのは「円」なのか「日本」なのか? 1ドル=360円時代よりも今のほうが「円安」と言える訳

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  • 佐々木 融 ふくおかフィナンシャルグループ チーフ・ストラテジスト
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本来であれば、日本のモノやサービスが買われたり、日本への投資が行われたりする結果、為替相場は円高に振れるはずです。しかし、そうした調整が行われなくなっています。

こう説明すると、評価されなくなっているのは「円」というより、「日本」そのものなのかもしれないとも思ってしまいます。

日本の労働力も割安です。他国に比べて上昇していないのは物価だけではなく、賃金も同じです。それでも、日本で工場を建ててモノを作ろうという動きはあまり広がりません。

日本から海外に出ていくばかり

熊本では台湾の半導体企業TSMCが工場を設立しましたが、こうした動きはごく一部で、日本から海外に出ていく動きの方が圧倒的に大きいのです。

為替相場の評価を行う時には、物価の変動率の差も一緒に考える必要があります。1970年のドル/円相場は1ドル=360円だったので、現在の1ドル=150円の方が円高だという評価は正しくありません。

1970年当時と比べると、アメリカの物価は日本に比べて大きく上昇しています。ですので、本来は大きく円高・ドル安に振れている必要があります。

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【購買力平価で見ると…】

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