週刊東洋経済 最新号を読む(5/23号)
東洋経済オンラインとは
ライフ #“聖地”巡礼 あの名作の舞台地を訪ねて

「もはや『中国』じゃん…!」 ドラマ『北方謙三 水滸伝』がロケした、"中国と完全一致"の《日本にある"すごい場所"》

10分で読める
  • 古関 和典 ロケ地研究家、コンテンツツーリズム研究家
2/6 PAGES

後の明の時代に書かれたこの物語は、反体制の行動がベースになっていることから、中国では「禁書」として扱われてきた時代もありましたが、現在では、『西遊記』『三国志演義』『金瓶梅』とともに「中国四大奇書」(あるいは、『金瓶梅』を除く「三大奇書」)の1つとして数えられています。

ある意味普遍的なテーマとも言える「反体制」「庶民目線」というストーリーは、国境を越えて人気があり、中国で2011年に製作費55億円を投じて制作されたドラマは、日本でも放映されました。

日本では、江戸時代に浮世絵で描かれて以来、映画やテレビドラマ、漫画などさまざまなメディアで描かれ、多くの人に親しまれてきました。

7カ月間、17都府県に及ぶ「オール日本ロケ」

本作は、そのキャストの豪華さにとどまらず、映像の規格外のスケールが話題です。7カ月にも及ぶ長期ロケで、全国17都府県・50カ所以上で撮影が行われました。ロケの総移動距離は約2万5000kmに上り、雪のシーンも含めた四季すべての風景を盛り込むことができた、といいます。

特筆すべきは、中国を舞台にしているにもかかわらず、中国での撮影はゼロで、すべて国内でのロケとなっていること。制作予算上の制約もあるようですが、昨今の国際情勢もあり、中国本土での撮影はかなり難しくなっているためです。

スケールの大きな物語ゆえ、映像にも迫力があります。これがすべて日本ロケというから衝撃です(画像:WOWOW × Lemino 連続ドラマ「北方謙三 水滸伝」公式サイトより)

主演・宋江役の織田裕二さんも、インタビューで、「日本にこんなすごい景色があったのかという発見もありました」と語っているように、ロケ地1つひとつが、作品の世界観を描くのに重要な役割を果たしています。

国も時代も異なる中国の世界観を再現できているところが、まさに「ロケ地マジック」とも言える本作。そんな日本を代表する数々のロケ地を、北から順に訪れてみたいと思います。

次ページが続きます:
【中国の雰囲気を出すためにセットが作り込まれた】

3/6 PAGES
4/6 PAGES
5/6 PAGES
6/6 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象