信長を怪物にした父・信秀の「長所1点突破」の教え――既存の価値観を破壊、"規格外の英傑"をプロデュースした父の眼力

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これらはすべて、信秀自身が武将として抜きん出た存在でありながら、息子の信長には自分とはまったく違う教育方針で臨み、その短所に目をつぶった成果です。

尊敬するのは父・信秀

ゆえに信長は、自分の短所を許容し、特別な教育を授けてくれた父・信秀を心から深く尊敬していました。

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共に暮らしていなかったため、名将としての信秀の姿しか見ていなかったこともあり、自分を特別視する信長から見ても、父親は尊敬に値する人物だったのです。

その証拠に、信長が奇跡的な大勝利を手にした「桶狭間の戦い」にも、信秀の影響が見て取れます。

信長は2万5000ともいわれる今川軍に、3000の兵で奇襲をかける前、自らを鼓舞するように、「父は今川に勝っている。ならば俺も勝てる」と発言していました。

父親のようになりたいという気持ちもあり、無謀とも思える奇襲に打って出た信長は、天運にも恵まれ、鮮やかな勝利を獲得したのです。

信秀の教育のおかげで、いい意味で自分が信じる道を、揺るぎない信念で進みつづけることができたのでした。

加来 耕三 歴史家、作家

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かく こうぞう / Kozo Kaku

歴史家・作家。1958年大阪市生まれ。奈良大学文学部史学科卒業後、同大学文学部研究員を経て、現在は大学・企業の講師をつとめながら、独自の史観にもとづく著作活動を行っている。『歴史研究』編集委員。内外情勢調査会講師。中小企業大学校講師。政経懇話会講師。主な著書に『日本史に学ぶ一流の気くばり』『心をつかむ文章は日本史に学べ』(以上、クロスメディア・パブリッシング)、『「気」の使い方』(さくら舎)、『歴史の失敗学』(日経BP)、『紙幣の日本史』(KADOKAWA)、『刀の日本史』(講談社現代新書)などのほか、テレビ・ラジオの番組の監修・出演も多数。

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