ニセコなど一目瞭然…「外国人による日本の土地取得」一覧/海外投資家が買い叩く《日本の3つの資産》とは

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不動産市場でも、海外資金の流入が市場を活性化させています。

不動産サービス大手CBREが2025年5月に発表したレポートによると、25年第1四半期の日本の事業用不動産への投資は次のようになりました。

●総投資額:1兆9000億円(前年同期比プラス24%)

●海外投資家の取得額:前年同期比2.2倍に急増

●特徴:1000億円超の大型取引が複数発生

円安を追い風に、東京のプライムエリアにある優良物件への投資意欲は依然として旺盛で、これが国内不動産価格の下支え要因になっています。

一方で、急激な資金流入は市場に過熱感と調整をもたらしています。

北海道ニセコ地区では、インバウンド需要への過度な期待から開発競争が加速していましたが、25年、アジア系資本によるニセコ最大級の高級リゾート開発会社(219室、プライベートヴィラ5棟計画)が破産手続きを開始しました。建設会社への未払い等により数十億円規模の負債を抱えての倒産です。全体の約30%(骨組み段階)まで進んだところで工事が完全にストップし、巨大な鉄骨がむき出しのまま放置される事態になりました。

これは「安いニッポン」が、長期視点の「賢い機関投資家」を呼び込む一方で、過剰流動性による局所的なバブルとその反動という副作用を生んでいることを示唆しています。

安全保障の観点からも極めて重大

また、経済安全保障の観点から注目される「水資源(森林)の買収」についても、実態を冷静に見る必要があります。

農林水産省が25年9月16日に公表した調査結果は「量」で見れば0.003%と、規模は小さく見えますが、水源地域に関連している点から、「規模の大小」ではなく「場所の重要性」という観点で、安全保障上のリスク管理が引き続き議論の焦点になっています。

さらに、外国人・外国系法人により重要施設(空港や防衛基地など)の周辺地域を取得していることも明るみになっています。安全保障の観点からも極めて重大です〈図1―11〉。

日本経済地図
(写真:『この国の「なぜ?」が見えてくる日本経済地図』P.56-57より)
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