OPPOが高額な折りたたみスマホを日本投入する理由、AIビジネス端末として差別化「折りたたみiPhone」前夜に存在感を狙う

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一方、ワイモバイルが2025年12月に発売したZTE「nubia Fold」は17万8560円と折りたたみスマートフォンとしては比較的手が届きやすい。AI機能は通話翻訳や同時通訳など実用機能が中心だ。「初めての折りたたみスマートフォン」という位置づけの製品でもあり、生成AI連携や専用ペンによる高度な生産性機能を持つ「Find N6」とは方向性が異なる製品だ。

忍び寄る「折りたたみiPhone」の陰

それではなぜ今、多くのメーカーが折りたたみスマートフォンを日本に投入するのだろうか。最大の理由はアップルの参入が目前に迫っているからだろう。市場では2026年9月にアップル初の折りたたみスマートフォン「iPhone Fold(仮称)」が登場すると予測されている。アップルが参入すれば折りたたみスマートフォンはこれまでのニッチな製品から、いよいよ大衆市場への扉を開くことになる。

しかしそれは裏を返せば、アップル参入前の今こそが各社にとってブランドと製品を浸透させる最後のチャンスとも言える。アップルが市場に参入すれば「折りたたみスマートフォンといえばiPhone」という印象が消費者の間に一気に広がる。特にスマートフォン市場でのアップルのシェアが突出して高い日本では、その傾向は他国以上に大きいだろう。

するとアップル以降に折りたたみスマートフォンに参入するメーカーは、どれだけ優れた製品を出しても「iPhoneの後追い」という印象しかなく、それがどんなに優れた製品であっても日本市場での存在感を確立するのはきわめて困難になる。2025年12月にZTEが、そしてオッポが2026年4月に折りたたみスマートフォンを日本市場に投入するのも、アップル前に出さなければ将来の市場での存在感が出せなくなるという危機感の表れだろう。

Find N6を発表したオッポの最高製品責任者、ピート・ラウ氏
Find N6を発表したオッポの最高製品責任者、ピート・ラウ氏(写真:筆者撮影)

折りたたみスマートフォンは、世界のスマートフォン市場全体の出荷台数に占める割合はいまだ数%にとどまっている。 だがIDCによると2026年の出荷量は前年比約30%と強気の成長が見込まれており、その最大の牽引役としてアップルの参入が挙げられている。 折りたたみスマートフォンを誰もが使う、あるいは購入時に当然の選択肢として検討する時代が現実味を帯びてきた今、各メーカーは折りたたみスマートフォンを積極的に投入せざるをえない局面を迎えているのである。

山根 康宏 携帯電話研究家・ジャーナリスト

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やまね やすひろ / Yasuhiro Yamane

香港在住。石油化学企業の製造・研究・国際貿易業務を経てからフリーのジャーナリストに転身。中国および海外のスマートフォンや通信事情に精通。取材範囲は自動車、スマートシティー、インダストリー4.0、リテール、デザイン、材料まで幅広い。年の大半を海外市場の市場調査および海外展示会・発表会取材に当てており、脚で稼いだ情報を武器とする。大手IT系メディアに定期的に記事を執筆するほか、海外通信事情などの講演も積極的に行う。

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