【老眼が始まったら要注意】50代で約60%が発症する「白内障」に今から備えるための3つの基礎知識

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白内障の根本的な治療法としては、現在のところ、白内障による水晶体の混濁を除去して、眼内レンズを挿入する手術治療しかありません

80代では「ほぼすべての人」が発症する

Q.老眼になってきましたが、白内障も心配すべきでしょうか?

A.老眼デビューは白内障の初期症状です。しかも、進行性の眼病ですから白内障や緑内障、眼底疾患などの眼病の併発の可能性を含め、眼科専門医での診療を受けるとともに今後の進行についての注意も必要です。

白内障はさまざまな原因で起こります。紫外線などの光刺激や放射線やアトピー性皮膚炎などでの「酸化ストレス」(活性酸素)による影響と、中高年の方に増えている食後高血糖や糖尿病などの「糖化ストレス」による影響が主な原因として挙げられます。

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あるいは、眼のケガなどの過去の外傷による合併症や、眼をよくこする習慣などによる物理的刺激なども原因として明らかになっています。

また、近視矯正手術であるレーシックや眼内コンタクトレンズ手術(ICL)などを受けた方が、若くして40~50代での白内障手術が必要となることも知られています。

しかしながら、高齢化が加速するわが国で最も多い原因は加齢によるもので、「加齢性白内障」と呼ばれます。加齢性白内障は当然のことながら高齢の方ほど発症率は高く、40代で約40%、50代で約60%、60代で約80%、70代で約90%、そして80代ではほぼすべての人が発症するといわれています。

初期の白内障では水晶体の弾力の低下による硬化が始まっていき、それに伴って老眼も進行していきます。ただし、白内障はゆっくりと進行していくことも多いため、悪化に気づきにくいのです。このため、自己診断で「老眼の度が強くなった」などと勘違いして放置する方も多いようです。

しかし、確実に進行していく眼病なので、老眼が始まる年代になったら「自分は白内障も始まっている」との自覚を持つことが大事であり、早めに眼科専門医に相談されることをお勧めします。

村上 茂樹 医学博士、順天堂大学客員教授、日本眼科学会認定眼科専門医

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むらかみ しげき / Shigeki Murakami

山口県萩市生まれ。私立 愛光学園中学・高等学校卒業。順天堂大学医学部卒業。同大学院医学研究科博士課程修了(高齢者の失明予防医学を研究)。眼科学会専門医とともに東洋医学会漢方専門医と抗加齢医学会専門医の3冠を有する、史上初の眼科医として、栄養・漢方治療も併せた眼科の統合医療を実施。世界最小でわずか2ミリからの「極小切開法(MICS(ミクス)法)」と最高品質の眼内レンズなどにより、これまで1万3,000例を超える白内障手術を行う。また、県内でも希少な緑内障治療の「選択的レーザー繊維柱帯形成術(SLT)」および、網膜治療の「マルチカラーレーザースキャン法」などによる眼に優しい無痛のレーザー光療法でも2万件以上もの実績を積み重ねている。わかりやすい解説と、堅実な医療、眼科手術が身上。日本眼科学会、日本臨床眼科学会、日本白内障屈折矯正手術学会、日本眼科手術学会など多数の学会で学術講演を行う。海外医学雑誌や日本眼科学会英文機関誌(JJO)などへの英語学術論文の掲載実績ならびに著書も多数。

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