「半分ぐらい気合いって言いたいところなんですけど」と藤木さんは笑いながら切り出した。もちろん気合いだけではない。トライアルが食品、日用品、衣料品と幅広く扱う総合小売り業であること。アパレル専門店とはビジネスモデルが違い、衣料品単体で利益を出す構造に依存していないことが、価格の土台にある。
加えて、メーカーとの協業でコストを抑える方法を模索している。特徴的なのは、工場の生産ラインの「閑散期」を狙って発注する手法だ。
「工場の皆様は、うちの商品だけを作っているわけじゃないので、縫製ラインが空いているタイミングでオーダーを入れれば、繁忙期より生産コストが下がります。ただ、それは実際に必要なタイミングよりずっと前なんです。早めに企画を固めて、余裕を持って発注する。そこがポイントです」(藤木さん)
ただし、安さのために品質を犠牲にはしない。
「お客様がぱっと見た時に、『あ、これ安いね』って思われたら嫌なんです。触った生地がペラペラだったら、この値段でもがっかりされる。だから、まず『この品質でこの値段なの?』と感じてもらえるボーダーラインを決める。そこから、どうやってコストを組み替えるかをチームで考えていくんです」(岡村さん)
品質のラインを先に決めて、そこを下げずに価格を実現する方法を考える。順番が逆なのだ。安くしてから品質を決めるのではなく、品質を決めてから安くする道を探る。
スウェットといえば、まず思い浮かべるのはユニクロだろう。筆者が感じたのは、ユニクロのスウェットが1980~2980円くらいの価格帯で高い完成度を実現しているとすれば、トライアルは998円~1490円という価格帯の中で、期待を超える品質を目指している。そして、生活動線上でついで買いができる生活密着アパレルだ。戦うフィールドが違うのだ。
地方と都心で売れるサイズが違う
取材の終盤、興味深い話が出た。サイズの売れ方が、地方と都心でまったく違うというのだ。
トライアルのスウェットはレディースがM〜3L、メンズがM〜LLで展開している。Sサイズも一部作っている。
「うちのお客様って、とりあえず大きめを買う傾向にあります。Sで着られる人も、1~2サイズ上のMかLを買うんです」(岡村さん)





















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