この着心地と価格は、どうやって実現しているのか。そして今のファッションのトレンドをどう捉えているのか。トライアルにその舞台裏を聞いたところ、レディース開発担当の岡村征哉さん、メンズ開発担当の藤木佑将さんが取材に応じてくれた。
スウェットで出社できるようになったのは、オフィスカジュアル化の流れの中でも大きな変化である。トライアルは今の流れをどう捉えているのか? 岡村さんは「コロナが大きな転機」だったという。
「リモートワークやオンライン会議が日常になり、部屋で快適に過ごせて、そのまま外出できる服が求められるようになりました。そして、コロナが収束した後も、一度楽な服に慣れちゃうとカチッとした服には戻れないですよね」(岡村さん)
トライアルでは、こうして快適さに慣れた人たちの思いを需要として認識し、応えていくべくアパレルの商品開発に取り組んでいるという。つまりは「きちんと見えるけれど、着心地は楽な服」だ。
ただし、九州を中心に郊外に展開する郊外型ディスカウントストアであり、メイン客層は40~50代の女性。だから、オフィスカジュアル系にも対応できるようなきれいめ服への取り組みは段階的に進めており、現段階では特に着心地が一番大きなテーマだという。
きれいめスウェットの秘密はダンボール素材
岡村さんによると、スウェットはデータで見ても、元々かなりの売れ筋だという。トライアルはお客さんに支持されていたスウェットを、市場の変化や顧客の声を聞きながら、毎年アップデートしてきた。
そんな中で2022年に登場したのが「エアリーストレッチスウェット」だ。これは生地の表面にハリ感があって上品に見える一方で、柔らかく着心地がよい。着心地に「きれいめ路線」も加わった商品だ。
使われている「ダンボール」素材は、表面と裏面の間に空洞がある構造で、段ボールの断面に似ていることからその名がついた。軽いのに厚みがあり、保温性やストレッチ性も高いのが特徴だ。
「当時はまだ、ダンボール素材がそこまで広く浸透していなかったんです。でも、スウェットなのに表面にハリがあってきれいなので上品な印象になり、部屋着に見えにくい。これはいけるんじゃないかと」(藤木さん)





















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