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「イラン指導部殺害」二の舞を恐れ対策を講じる北朝鮮、指導部の警護と国民統制を強化へ、ロシアとの軍事関係は拡大せず

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朝鮮中央通信(KCNA)が公開した写真。2026年3月19日、北朝鮮の金正恩総書記(右)と娘の金ジュエ氏(中央)が、北朝鮮の首都防衛軍第60平壌訓練基地を視察中に戦車に乗車している様子(写真:EPA=時事)

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世界の視線は中東やウクライナ情勢のほうに集中しているが、北朝鮮は最近、大きな政治的イベントを終えた。5年に1度開催される、朝鮮労働党第9回大会がそれだ。
北朝鮮はロシアに軍要員を派遣し、また同国と関係の深いイランはアメリカ・イスラエルからの軍事行動を受けた。イラン情勢をはじめとする国際情勢の中で、金正恩総書記は北朝鮮の国家運営を今後どうしていくのか。ロシア出身で、世界的に著名な朝鮮半島問題研究者である韓国・国民大学のアンドレイ・ランコフ教授に聞いた。

北朝鮮に教訓を与えたイラン攻撃

――最近のイラン情勢と北朝鮮とのかかわりについてお聞きします。両国は長い間緊密な関係を維持してきたとされています。今回のアメリカ・イスラエルによるイラン攻撃を含め、ランコフ先生は両国関係をどのように認識されていますか。

現在の段階でイランが正常な外交を行う能力があるかどうかは、非常に疑わしいと考えています。もちろん、イランは北朝鮮から軍需物資や武器を購入する希望があるかもしれません。しかし、今回の攻撃やイラン指導部に対するいわゆる「斬首作戦」が行われたので、北朝鮮とのこのような貿易が行われることはほぼ不可能に思えます。

しかし、北朝鮮の立場からみれば、今回のイランへの攻撃は非常に重要な教訓を与える可能性があります。北朝鮮は個人の独裁国家です。最高指導者とその側近、そしてその家族の安全をとても重視します。ところが今回の事態をみれば、アメリカやイスラエルは敵国の主要人物がどこにいるのかを驚くほど簡単に把握し、彼らを排除する能力を持っていることを見せつけました。

そのため、北朝鮮では将来への恐怖が高まり、追加的な安全対策を講じ始めるでしょう。例えば、金総書記をはじめ重要人物の警護を大幅に強化するのは確実です。また、鎖国政策を強化し、国内の情報が流出することを防ぐためにより一層の努力を行うでしょう。

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