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2027年は「士業大淘汰」の年になる? それでも現役税理士が「AIのおかげで"本来の仕事"に戻れる」と語るワケ

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  • 斎藤 健二 金融・Fintechジャーナリスト
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――若い世代の税理士には、どう伝えていますか。

「AIに記帳や決算、申告を奪われる」と言いますが、そもそもそれがしたくてこの仕事を選んだわけじゃないですよね。もともと、いろんな会社の社長の経営の役に立ちたくてこの仕事を選んだはずで、記帳・決算・申告はその手段でしかなかった。それはむしろいい話じゃないかと思っています。

税理士資格がなくても活躍できるフィールドは広がっています。ただ、経営者から「あなたに伴走してほしい」と言われる人間になれるかどうか。知識ではなく、人間としての信頼を積み上げていけるかどうか。そこが問われる時代になったということだと思います。

この数十年間のほうが実は特殊だった

――AIが仕事を代替していくと、必要な税理士の人数は減っていくのでしょうか。

うちは250人いますが、人を減らす必要があるかというと、全然そんなことはないと思っています。伴走のためには、むしろもっと人手が必要でしょう。ただ、仕事の内容は変わるから、働いている人たちも変わっていかないといけない。

今まで「サッカーやろうぜ」って集まったチームだったんですけど、突然「これからは野球です」ってなるわけです。ずっとボールを蹴っていちゃダメで、バットとグローブが与えられたら、野球がうまくなるしかない。

それは税理士業界に限らず、どの業界でも同じことが起きています。AIがいる世界で、AIではできないことを人間がやらないといけない時代になった。

でもこの数十年間のほうが、実は特殊だったんだと思うんです。税理士事務所で伴走支援なんて、本来当たり前のことじゃないですか。情報技術があまり発達していなかったから、手入力や人間の作業が必要だった。それがやっとAIに渡せ始めている。本来の姿に戻れるということだと思います。

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