2027年は「士業大淘汰」の年になる? それでも現役税理士が「AIのおかげで"本来の仕事"に戻れる」と語るワケ
――税務相談の精度は、今どのくらいまで来ていますか。
今年の段階では、日本の税法がLLM(大規模言語モデル)の事前学習データに十分含まれていなくても、インターネット上のデータを集めて参照することで、税理士よりうまく答えられるところまで来ています。
税理士だってたくさん間違えますし、間違えたときのための保険があるくらいです。比較して人間より間違いにくいとなれば、社会的にはAIを使ったほうがいい、という話になってきます。
もちろん、細かい通達まで完全に学習しきれているかというと、まだ難しい部分はあります。ただ、それも時間の問題です。
決算書も「やればできる」レベルに
――「申告書へのサインは税理士にしかできない」という反論をよく耳にします。
そもそも税務申告というのは、納税者本人がやるべきものなんです。日本の税法が複雑だから代理を頼む、その代理ができるのが税理士、という構造です。
今まで税理士の名前が書いてあるのはお守りみたいなもので、「税理士が申告しているなら正しいだろう」という信頼があった。でも、本人が生成AIを使いながら自分で申告することは、むしろそれが本来の姿なわけです。
――技術的には、AIによる申告はどこまで来ていますか。
freeeにMCP(AIとデータをつなげるための仕組み)サーバーをつないで、AIエージェントが決算書を仕上げる、というのはすでにやっている人がいます。実際に私もClaude in Chrome(アンスロピックのAI「Claude」がWebブラウザを直接操作できるツール)を使って、Googleドライブの中の領収書をマネーフォワードの経費精算アプリに自動で入力させてみました。
一番苦労したのが、日付の入力です。マネーフォワードの日付欄は人間向けのUI(ユーザーインターフェース)で、カレンダーがドロップダウンで出てくる。AIがスクリーンショットを撮って座標を推定して押しにいくんですが、隣の日付を選んでしまったりする。
ただ、これがなぜ起きるかというと、人間のためにカレンダーUIにしているから、AIもそれに惑わされてしまっている。AIがYYYYMMDD形式で直接入力できることに気づけば、何の問題もない。





















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