世界的注目作『Slay the Spire 2』が示す、小さな選択の積み重ねが人間の"労働好き"を明らかにする構造
そして、プレイヤーがその小さな選択に慣れてくると、今度は全体における投資の判断を迫られるようになる。
このゲームでは体力がなくなればやられてしまうが、強敵に挑めばよりよいカードが手に入る。ショップに行けばいいものが買えるかもしれないが、お金を失うしルートも限定的になる。あるいはボスがどういう戦略で戦ってくるのかを理解して、その対策を事前に用意しておくこともできる。
あるいは、ナレッジの蓄積を高める行為もある。本作はゲームオーバーになると、デッキのすべてを失ってしまう。しかし経験を積めば積むほどよりよい選択肢をチョイスできるようになり、デッキ構築がスムーズになっていくわけだ。もちろん、ほかのプレイヤーと体験を共有すればもっと効率がよくなる。
『Slay the Spire 2』は意思決定をし続ける労働に似た側面を持っている。もちろんこれは娯楽なのだが、戦略立案、分析、ノウハウの積み上げといった工程の管理は、人間が生存に必要な物資を得るために動く、という意味での労働に似ている。
労働も小さく切り分けてうまく見せれば楽しいはず
『Slay the Spire 2』は現在アーリーアクセス(完成前にゲームをリリースする状態)であり、いまのところSteamというPC向けゲームプラットフォームでしか配信されていない。
正式版がリリースされたあとには、家庭用ゲーム機やスマートフォンでも展開されるだろう。そして、プレイヤーたちはこの小さな選択の連続という沼にハマるはずである。
小さな選択をし続けるという行為には労働にも似た苦労がありつつ、それによって報酬を得られる喜びがあるのだ。やり方さえ間違えていなければ、自発的に行動できていれば、労働というものは楽しいはずなのだ。『Slay the Spire 2』はそんなことを思わせてくれる一作だ。
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