82歳現役医師、フットワークの軽さを支えるのは「丈夫な足腰」《骨密度低下に「待った!」をかける2つのポイント》
その他エストロゲンには、次のような働きもあります。
人類は進化の過程で、種族保存のために生殖年齢の女性を守る働きを身につけたのでしょう。これらの働きが低下するため、更年期を境に劇的に体質が変わり、「老年の体」になるのです。怖いと感じる方もいるかもしれませんが、大丈夫。「新たな体質」と上手につきあう方法があります。
合言葉は「骨密度と筋肉を落とさない」
60代からの人生をイキイキ過ごすには、心のフットワークと肉体的なフットワークの両方が大事。肉体的なフットワークのよさを支えてくれるのが、「丈夫な足腰」です。
更年期の項でもご説明しましたが、閉経で女性ホルモンのエストロゲンの分泌量が減ると、骨の形成と骨の吸収のバランスが崩れ、骨密度が急激に低下します。
一般的に閉経後10年くらいで骨形成が低下し、そのまま減り続けると、場合によってはいずれ骨がスカスカ状態に。下のグラフを見ればわかるように、60代は、骨粗鬆症予備軍なのです。
骨密度が低下すると、転んだ際に骨折するだけではなく、ちょっとしたはずみで腰椎圧迫骨折などを起こしかねません。寝たきりになる原因の第2位が骨粗鬆症にともなう骨折ともいわれているので、骨粗鬆症予防は高齢になってからのクオリティ・オブ・ライフを落とさないために欠かせません。
下のグラフにあるように、成長期や30歳までの成人期にカルシウムを十分に摂取し、加えてしっかり運動をするなどして「骨貯金」がある方は、骨が丈夫なまま寿命を全うできる確率が高くなります。骨貯金に自信がない人は、とにかくこれ以上、貯金を切り崩さないことが大事です。
特に過去にダイエットを経験した人は要注意。どのくらい体重を減らし、食事制限をしたかにもよりますが、本来、骨を増やさなくてはいけない時期にダイエットをすることで、若い時期から低骨密度になっている可能性があるのです。





















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