セールスフォースやオラクル、AIによる「業界終末論=SaaSの死」に反論

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セールスフォース側は異なる防衛策を打ち出している。マーク・ベニオフCEOは先月、アナリストらに対していわゆる「SaaS黙示録」がどのように起きたとしても生き抜くと語った。この言葉は、先月SaaS企業を襲った世界的な株価暴落を指している。

ベニオフ氏は自社の顧客を招き入れ、セールスフォースは今や、AIエージェントを構築・展開し、その運用を管理できる企業向けプラットフォームへと進化した会社だとアピールした。そして、その基盤として同社が持つ膨大な顧客データや営業プロセスのデータが活用されていることを強調した。

AIの先駆者である半導体メーカー、エヌビディアのジェンスン・フアンCEOでさえも先月、AIがソフトウエアや関連ツールに取って代わるのではないかという懸念を否定。「非論理的だ」と一蹴した。

独自のデータが最強の防御

オラクルは10日、AIブームが今後数四半期にわたって自社の収益を押し上げるとの見通しを示し、翌日の株価は10%上昇した。同社はAIが模倣するのが難しい財務、サプライチェーン、人事にわたる企業の深層データを保有している。

ロイターが調査した10人以上の技術アナリストや投資家らは、独占的な財務、法務、デザイン、あるいは技術データを長年保有している企業が最も強力な防衛手段を持っている可能性が高いと答えた。

オーシャンパーク・アセットマネジメントのジェームズ・セント・オービン最高投資責任者(CIO)は「独自データは間違いなく最強の防御壁だ」と語った。

セールスフォースの場合、新興企業がCRM(顧客関係管理)ソフト分野における同社の優位性を切り崩そうとしているが、同社のソフトは企業の基幹システムと深く一体化しており、そのリアルタイムのデータ運用基盤は50兆件を超える記録を管理している。

一部のアナリストによると、企業は何年もかけてセールスフォースの製品を中心に日常業務を構築しており、代替が難しく、他社製品に乗り換えるコストは高いという。

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