セールスフォースやオラクル、AIによる「業界終末論=SaaSの死」に反論

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ただ、AIはこの障壁を侵食し始めており、はるかに少ない人間の労力とコストでコードを生成しアプリケーションを構築するのが容易になっている。

セールスフォースのAI部門を率いるマダブ・タッタイ取締役副社長は、企業が個別のAIツールを試験的に導入するに留まっているのに対し、自社は傑出した包括的なシステムを構築したと主張。数十年におよぶ企業分野の経験から恩恵を得ていると付け加えた。

オラクルはロイターのコメント要請のメールに回答しなかった。

破滅や絶望ばかりではない

伝統的なソフトウエア企業の「終焉」に対する懸念は根強く残っているが、アナリストらは全てのデータが同じ価値を持つわけでないと述べた。

人事・給与管理ソフトのワークデイは大量のデータを保有しているが、その中核製品が人事・給与データを扱っており、統一された業界標準的なフォーマットに従う傾向があるという。つまり、AI企業はその種のデータに基づいて構築されたツールから、より簡単に学んだり、複製したりすることができるということだ。

ワークデイは先月「急速に進化するAI時代に」企業を率いるため創業者のアニール・ブスリ氏をCEOとして復帰させた。だが、株価は今年に入って3分の1超下落し、先月は低調な売り上げ予測のために5年ぶりの安値水準に沈んだ。ブスリ氏は先月の決算発表後のアナリスト向け電話会議で、ワークデイのシステムにはAIで再現できない20年分のビジネスプロセスが組み込まれていると述べた。

ブスリ氏は「AIの能力は驚異的だが、その正体は、確率に基づいた推論に過ぎない」との見解を提示。「AIの推論や予測、推奨は、あくまでパターンと蓋然(がいぜん)性に基づいたものだ。いずれは、毎回同じ手順を踏めば必ず同じ結果を出す『確定的なシステム』に進化するかもしれないが、現状はまだその域に達していない」と語った。

アナリストの中には、AIがもたらす生産性の向上が雇用と成長に拍車をかける可能性があるとみて、企業向けソフトウエア業界は現在の評価額よりも回復力があると考える者もいる。

一部のアナリストはAIがもたらす生産性の向上が新たな雇用や成長を促す可能性があると主張し、企業向けソフトウエア業界には現在の市場評価が示すよりも回復力があることが分かるだろうと考えている。

「こういった企業の一部に、まだ死亡診断書を書くつもりはない。AIによって生まれ変わるチャンスがあるからだ」。オーシャンパークのオービンCIOはこう述べた。

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