放映権がないのに異常なはしゃぎ方、スコアボードだけで実況した番組も…WBC「なんちゃって中継」でテレビ局が掘る"墓穴"

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週明け2日と3日には侍ジャパンの強化試合として、オリックスや阪神との試合が放送された。始まる前には各局が事前の様子をたっぷり放送し、終わってからは結果をがっつりニュースで伝えた。

ここまでは強化試合だったので、テレビで放送する意味もわからなくはない。だが、5日のWBC開幕以降、テレビ局のはしゃぎぶりはエスカレートする。試合は地上波テレビで見られないのに、開始前を盛り上げ、試合が終わるとこぞって「速報」として結果を伝えたのだ。

なぜテレビ局はここまではしゃいでいるのか

WBC解説陣
NetflixはWBCの国内独占生配信のために豪華な解説・実況陣を用意(写真:Netflix)

7日の韓国戦終了間際、夜10時からのTBS「情報7daysニュースキャスター」では、安住紳一郎アナウンサーが冒頭「現在8回表で8対6と、目が離せない状況」と丁寧に伝え、「試合終了後30分経てば映像と共にお伝えできます」と説明した。

8日のフジテレビ「Mr.サンデー」では、スコアボードだけでオーストラリア戦を実況した収録映像を流した。なんとも自虐的で、見ていて情けなかった。

10日のチェコ戦も夜のニュースで速報していたうえ、翌日のワイドショーでは結果をこれでもかと伝えた。さらには、マイアミでの準々決勝の相手はドミニカかベネズエラで、どちらもメジャーリーガーが多く在籍する強豪だと解説する。12日に対戦相手がベネズエラに決まると、その強さを徹底分析する。日曜日の試合当日まで連日これをやるだろう。応援しなきゃ!と、ますますネトフリ会員の増加が加速しそうだ。

「地上波テレビはどうかしている!」と私は感じた。このはしゃぎぶり、盛り上がるほどにネトフリの営業活動になっている。ライバルに利することをこぞってやっている。なぜこんなことが起きるのか。

理由は明解だ。番組で何を取り上げるかは各番組で判断する。目標は視聴率だ。今はWBCを扱えば視聴率が取れる。だったら、扱うのは当然だ。

それとは別に、「テレビ局は野球が好きなのだ」とも今回改めて感じた。1990年代まで、野球は視聴率を確実に取れる“鉄板”のコンテンツだった。野球と聞くと血が騒ぐよう、DNAに刷り込まれている。ましてやWBCは、前回の大谷の大活躍の記憶がまだ鮮やかに残っている。どうしても身体が反応してしまうのだろう。

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