トランプ大統領「イラン戦闘は間もなく終了」の虚実 ジェスチャーが語る自信のなさと"3つの思惑"

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それでは、なぜ「間もなくだ」と力強く発言したのでしょうか。それは、政治的・心理的効果を狙ったものと推測します。具体的に次の3つの可能性です。

第一に、金融市場と世論を落ち着かせるためです。トランプ大統領の早期終結発言は、原油価格や株価の騰落と関連しており、経済に関わる人々の心理を安定させようとしていると推測できます。

戦闘長期化への懸念が高まれば、エネルギー価格、株式市場、消費者心理に悪影響が及びます。そのため、「間もなくだ」という言葉によって、過度な不安を抑えようとした可能性です。

敵への心理戦を展開していた?

第二に、敵への心理戦です。「もうすぐ終わる」と先に言ってしまうことで、イラン側に「勝負は決した」「長引かせても得がない」と感じさせたい可能性があります。実際の戦況を説明しているというより、相手の認知そのものを動かそうとしているのではないかということです。

第三に、主導権を演出するためです。実際には先行きが完全には見通せなくても、「間もなくだ」と言い切ることで、アメリカが情勢をコントロールしているかのような印象を与えることができます。「終着地は見えている」「事態を掌握している」ように演出している可能性です。

トランプ大統領の「間もなくだ」という短い一言は、一見すると強気で明快です。しかし、その言葉の背後には、不確かさと政治的計算が同時に存在していたのではないでしょうか。言葉は強気でも、身体は本音を漏らしていた。そのように読むことができる場面だったと言えます。

参考Web
https://www.youtube.com/watch?v=yt1knqxjcYY&t=5s
https://www.reuters.com/world/us-military-striking-iranian-mine-laying-vessels-top-us-general-says-2026-03-10
清水 建二 株式会社空気を読むを科学する研究所代表取締役

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しみず けんじ / Kenji Shimizu

1982年、東京生まれ。防衛省研修講師。特定非営利活動法人日本交渉協会特別顧問。日本顔学会会員。早稲田大学政治経済学部卒業後、東京大学大学院でメディア論やコミュニケーション論を学ぶ。学際情報学修士。日本国内にいる数少ない認定FACS(Facial Action Coding System:顔面動作符号化システム)コーダーの一人。微表情読解に関する各種資格も保持している。著書に『ビジネスに効く 表情のつくり方』イースト・プレス、『「顔」と「しぐさ」で相手を見抜く』フォレスト出版、『0.2秒のホンネ 微表情を見抜く技術』飛鳥新社がある。

公式サイト:https://microexpressions.jp/
 

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