「SNS型投資詐欺」の被害が止まらない!「あのサービスで接触」が急増・・・世代問わずだまされる巧妙な《最新手口》を解説

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SNS型投資詐欺が増加している背景として、まず挙げられるのはSNSの生活インフラ化だ。SNS利用が浸透したことで、詐欺側はメールアドレス等の個人情報を事前に入手しなくても、広告配信の仕組みを使って「属性」や「関心」に合わせた形でターゲットにリーチしやすくなっている。

さらにSNS広告は、クリック・登録・問い合わせなど反応のよい広告を機械的に拡散する仕組みであるため、事前にクリックされやすい工夫を施せば、より多くの利用者に詐欺広告を表示させることが可能となる。

また、被害時の連絡先ツールは、LINEが90%以上を占めている(警察庁調査)。連絡手段を閉じた場に移すことで、親密度を高めて判断力を鈍らせ、警戒心を下げるのが狙いだろう。

「生成AI」と「将来への不安」が詐欺を拡大

生成AIの普及も被害拡大の大きな要因である。偽動画や偽音声などのディープフェイクにより、著名人・専門家・報道風の演出を短時間で容易に作成可能になっている。特に有名なものとしては、ZOZO創業者として知られる前澤友作氏の名前と映像を悪用した投資詐欺動画が大量拡散された例がある。

このケースでは、前澤氏の声を模倣した音声を生成AIで作成し、「僕だけが知っている方法で、資産を増やしませんか?」といった呼びかけをあたかも本人の発言であるかのように拡散した。前澤氏本人がSNSで注意喚起を行ったことで、この問題が広く認知されることとなった。

国内のネットを通じた多くの詐欺では、海外の詐欺師にとって日本語が大きな壁となっていたが、生成AIの登場によりその状況は変わりつつある。文章の不自然さが減って内容も精査された体裁になり、信頼できそうな言い回しによる誘導や、“それらしい”返信の継続が可能となった。その結果、相手との心理的な距離を短期間で詰めやすくなり、被害に結びつきやすくなっている。

新NISA等の普及で投資への関心が高まる中、判断材料が十分でない層が増えたことも、詐欺が拡大しやすい土壌になっていると推測される。さらに「物価上昇」「将来不安」「老後資金不安」といった不安から、「少しでも資産を増やしたい」という動機が強まり、心理的に詐欺に付け込まれやすい状況を生み出していると考えられる。

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