この実践においてもう1つ重要なのが、課題の出し方。教科書レベルの「共有の課題」と教科書の内容を超える高度な問い「ジャンプの課題」です。
基礎基本の反復だけでなく、仲間と対話しなければ解けない難問に挑むプロセスこそが、これからの時代に求められる「思考力」や「協働性」を育んでいくのです。
その際、大切なのが「教え合う」のではなく、「学び合う」という関係性。実際生徒に話を聞くと、「ジャンプの課題でわからないときには、友達に聞きながら考えられるので前より勉強が楽しくなった」と話していました。
事実、北中では社会科の平均偏差値が3年で15ポイント向上し、市内トップレベルを記録しましたが、これは「教え込んだ」結果ではなく、子どもたちが「主体的な学び手」へと変容した結果だったのです。
「潜水艦」と呼ばれた学校の劇的V字回復
どん底から再生を遂げた北中の物語は劇的です。
校舎の窓はかつて、いたずら防止のために塞がれ、その閉鎖的な様子から「潜水艦」と揶揄されるほど。地域からの苦情も絶えず、埼玉県内の学力調査では最下位を記録。授業中に居眠りをしたり、徘徊したりする生徒たち。
それでも必死に生徒と向き合う教員たちは過重な残業と、終わりの見えない生徒指導に疲弊し、職員室には生徒や保護者への愚痴と溜息であふれていました。この状況を半世紀以上も打破できずにいたのが、改革前の姿でした。
その再生に覚悟を持って取り組んだのが前校長の岡安孝文氏です。





















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