「空室4割超」でガラガラだった団地が《人気物件に大変身》したワケ 東京まで約1時間、家賃3万〜5万の"ちょうどよさ"

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二宮団地はハードとソフトの両面から再編が行われたが、入居率を上げるための施策として、「住宅のコンパクト化」も大きい。

空室が4割を超え、28棟ある建物の維持管理の継続は難しい局面にあった。住棟が点在しているため、防犯面の不安は高まり住民同士の交流も生まれにくい。

二宮団地の住棟配置(画像:二宮団地HPより引用)

そこで、10棟を終了し18棟580戸に集約することが決まる。そのうえで16年から5年間で耐震診断と耐震改修、経年修繕工事を実施した。

「廃止棟」の一部は取り壊されて駐車場や更地になったが、まだ残り、活用されている棟もある。ドラマ『ブラッシュアップライフ』や映画『PLAN 75』などの映像作品の撮影や、展示の会場としての利用もあった。

廃止棟となって数年経つ(写真:筆者撮影)
手前にもう1棟あったが、そちらは取り壊された(写真:筆者撮影)

「住民にアーティストの方がいらっしゃり、廃止棟の階段室や住戸で展示をされたことがありました。箪笥や家具、ピアノなどが残る住戸もあり、ピアノを調律して昨年秋に演奏会も開かれています」(小野さん)

さらには地元の消防署の訓練も行われている。団地での火災を想定した放水訓練や、特殊な現場で使う機材を試すときなど、さまざまな実践の場になっているという。住宅の利用は終わったが、廃止棟は有意義に活用されている。

色褪せた廃止棟はなんとも味わいがある(写真:筆者撮影)

お金をかけすぎずに維持を続ける

16年に始まった二宮団地の再編プロジェクトは、24年にいったんの区切りを迎えた。住宅を集約した効果はもちろん大きいが、入居率は8割超えを継続し、最新では83.3%を示している。

「今後は数字を下回らないように、お金をかけすぎず、住民や地域のつながりを大切にしながら小さな改善を続けていきます」(小野さん)

里山の上に立つ住棟(写真:筆者撮影)
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