「空室4割超」でガラガラだった団地が《人気物件に大変身》したワケ 東京まで約1時間、家賃3万〜5万の"ちょうどよさ"

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先述した通り、再編事業では団地の外にも目を向け、商店街や里山など、周辺の地域全体の魅力を高めることにも重点が置かれた。

その一環で百合ヶ丘商店街の空き店舗を利用して作られたのが「コミュナルダイニング」だ。団地内外から人が集う拠点で、共同キッチンやテーブルがあり、食に関わるさまざまなイベントが行われた。歌が好きな人が集まって合唱をする会も開催され、年代を問わず人が集まり、関係が育まれる。

百合ヶ丘商店街(写真:筆者撮影)
百合ヶ丘商店街。さらに入り口に「わくわく広場」という野菜の市場もあった(写真:筆者撮影)

このコミュナルダイニングでは、「お食事会議」と呼ばれる住民主催の会合が毎月行われている。

会議という名がついているが、堅苦しいものではなく、1人1品持参して食事をしながら地域のことを楽しく語り合う。公社の小野さんは二宮町出身で、お食事会議に参加することもあるそうだ。

福井さんは、入居前に参加したことで友人ができ、移住の決断ができたという。今も家族で関わり、大切な居場所にもなっている。

「食事をしながら世代に関係なく交流できる場で、団地に住んでいる人や二宮町の人に会うことができ、いろいろなつながりが生まれています。団地を出た今も、野菜はいまだにわくわく広場に買いに来ていますし、商店街の市に来ることもあります。小さな町なのでできることなのかもしれません」(福井さん)

団地の周辺は緑も多い(写真:筆者撮影)

「廃止棟」で生まれたユニークな活用

二宮団地の周辺には、東京大学果樹園跡地をはじめ緑豊かな場所が広がっている。海や山が近く、四季を感じながら過ごせる場所が多いことも、この地の特徴だ。

福井さんも「どこか遠くへ出かけなくても、子どもと遊ぶ場所がたくさんあります」と語り、自然豊かな環境が日々の暮らしや子育てのしやすさにもつながっている。

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