「空室4割超」でガラガラだった団地が《人気物件に大変身》したワケ 東京まで約1時間、家賃3万〜5万の"ちょうどよさ"
二宮団地内の公社賃貸の住戸タイプは36~37m²。6畳と4.5畳の和室が中心の2DKだ。家族で暮らすには小ぶりだが、周辺地域で働く人の住まいとして重宝された。
月日がたち、少子高齢化や住宅が飽和する時代を迎える。二宮町の人口は2000年頃をピークに減少に転じ、団地も空室が増えていく。15年には入居率が56%まで落ち込み、団地の存続も危ぶまれた。
金子さんと同じく運営企画課で二宮団地を担当する小野智美さんは、団地再編の動きをこう説明する。
「二宮団地は広く、エリア内には小学校や公園もあります。入居率を上げるためには、住宅だけを魅力的に見せても、周辺地域の魅力が伝わらなければ、人は増えないと考えました。団地の外にも目を向け、3つの柱をたてました」(小野さん)
それは、リノベーションや住まい方への柔軟な対応と、周辺地域の良さを伝えること、そして住宅のコンパクト化である。公社は16年に再編プロジェクトを立ち上げ、その後、地域住民と二宮町との協議会を組織し、連携する形で事業をスタートした。
「11パターン」もある、住戸のリノベーションプラン
取り組みの目玉の1つは「住戸のリノベーション」だ。
二宮団地内の住戸は、先述の通り和室2室と台所の2DKだ。室内に洗濯機置場がなく、浴室はバランス釜など、現代の暮らしに合いにくい設備が残っていた。
そこで公社は16年に、間取りに設備と内装を組み合わせた改修プラン「セレクトリノベーション」を導入した。ちなみにDIYの「セルフリノベーション」も用意されていた。
この「セレクトリノベ」において、間取りは1Rと1LDK、2DK、2Kで、和室を引き継ぐタイプもあれば、洋室化や小田原杉を使った住戸もある。そこに洗濯機置場や給湯器の有無、キッチンの仕様、床材の選択などの設備や内装の条件を組み合わせ、11のプランを作った。
年齢や生活スタイル、住居へのこだわり具合によって選択肢があることは大きな魅力だっただろう。新規入居者は、好みのプランを選択して契約し、その後リノベ工事が行われた。申し込みから入居までは3カ月ほどだった(※現在は制度・リノベ工事は終了)。
月額金額は、プランごとに加算額を家賃に上乗せする形だ。2万9000円〜5万300円まで幅があり、ここに共益費がかかる。





















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