減塩しても…血圧が下がらない人の"6つの盲点"――「太ってないし、運動もしているのに」という人の新習慣を医師が解説

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

薬についても、高血圧との関係が示されているものがあります。

市販のかぜ薬や鼻炎薬に含まれるエフェドリンという成分は、収縮期血圧を平均約1mmHg、心拍数を1分間に約3回上げることが知られています。数字だけ見ると小さく思えますが、もともと血圧が高い人が睡眠不足やカフェイン摂取と重なった状態で使うと、無視できなくなります。

「風邪のときだけ」「花粉症のときだけ」と思っていても、冬から春にかけては繰り返し服用しがちです。高血圧の人は市販薬の成分表示を確認する習慣が必要で、エフェドリンが含まれている薬を使いすぎないようにしたほうが賢明です。

意外なところでは、腰痛や関節痛で使うロキソニンなどのNSAIDs(非ステロイド系鎮痛薬)と、血圧との関係です。

NSAIDsは、腎臓で塩分や水分の排出を調整するプロスタグランジンという物質の働きを抑えるため、体内にナトリウムが残りやすくなり、血圧が上がることがあるのです。NSAIDsによる血圧上昇は、高血圧の人ほど目立つことが研究で示されています。

痛み止めを完全にやめるのは現実的ではありませんが、血圧とセットで確認する意識が大切です。漫然と使い続けるのではなく、血圧を確認しながらNSAIDsの使用を必要最小限にすることが大切です。

長期的に使う場合には、血圧への影響が比較的少ないアセトアミノフェン系の鎮痛薬に変更できないか医師に相談することも1つの方法です。市販薬の選び方については、ドラッグストアや薬局の薬剤師、登録販売者に聞いてみるといいでしょう。

新しい視点で血圧対策を!

以上のように、塩分制限や減量、運動習慣という定番の対策以外にも、さまざまな要素が血圧に関係します。

2025年7月に発表された最新の「高血圧管理・治療ガイドライン」では、薬物療法と並ぶ柱として生活習慣の管理が強調されています。頑張っているのに血圧が下がらないと思ったら、今一度別の視点で日常生活を点検してみてはどうでしょうか。

谷本 哲也 内科医

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

たにもと てつや / Tetsuya Tanimoto

1972年、石川県生まれ。鳥取県育ち。1997年、九州大学医学部卒業。医療法人社団鉄医会ナビタスクリニック理事長・社会福祉法人尚徳福祉会理事・NPO法人医療ガバナンス研究所研究員。診療業務のほか、『ニューイングランド・ジャーナル(NEJM)』や『ランセット』、『アメリカ医師会雑誌(JAMA)』などでの発表にも取り組む。

 

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事