減塩しても…血圧が下がらない人の"6つの盲点"――「太ってないし、運動もしているのに」という人の新習慣を医師が解説
2025年に発表された別の大規模研究では、カリウム摂取と血圧の関係を調べています。高血圧患者のうち、尿に排出されるカリウムが1日あたり約2g多いグループは、それ未満のグループと比べて収縮期血圧(上の血圧)が約5.3mmHg、拡張期血圧(下の血圧)が約3.6mmHg低いと推定されました。
カリウムが血圧に影響する理由の1つは、体内からの塩分の排出を助ける働きにあります。
腎臓ではナトリウム(塩分)とカリウムがバランスを取りながら調整されていますが、カリウムを多く摂取すると、腎臓からナトリウムが尿として排出されやすくなります。
いわば、余分な塩分を体の外へ押し出す役割を果たすのです。
塩分が体内に多く残ると血液量が増え、血圧は上がりやすくなります。逆にカリウムが十分に摂取されていると、ナトリウムの排出が進み、血液量の増加が抑えられます。
重要なのは、「カリウムの降圧効果はもともと高血圧の人ほど大きい傾向がある」という点です。
塩分を減らすのは高血圧対策としては正しいのですが、極端に塩分を減らした食事はおいしさを感じにくく、食生活として続けにくい面があります。それならば果物や野菜を増やすほうが取り組みやすいのではないでしょうか。
なお、腎機能が低い方や一部の薬を使っている方はカリウムを増やしすぎない注意も必要なので、心配がある場合は主治医に相談してください。
腸内細菌と血圧との関係
減塩しているのに血圧が下がらない方に向けた、新しい視点があります。腸内細菌と高血圧の関係です。
日本発の研究で、239人の日本人を腸内細菌叢のパターンで2グループに分類し、さらに食塩摂取量の多い・少ないで分けて、高血圧の割合を比較しました。
その結果、食塩摂取が多いグループでは腸内細菌のタイプによる違いは見られませんでしたが、食塩摂取が少ない、つまり減塩しているグループでは、腸内細菌のタイプによって高血圧の割合が約2割も異なっていました。
つまり、「同じように塩分を控えていても、血圧が下がりやすい人と下がりにくい人がいて、その違いに腸内細菌叢が関わっている可能性が示された」のです。




















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