自民党内で活発化する「まさかの派閥再興」の波、裏金議員の復活と"高市独裁"牽制で蠢く旧派閥の次なる権力闘争の行方

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さらに、同じ「5人衆」と呼ばれた松野博一元官房長官も党組織運動本部長に就任。昨年の高市政権発足時には、旧安倍派からの幹部起用は萩生田氏のみだっただけに、「高市首相が選挙後の人事で裏金事件に関わった議員を要職に就けたことが『派閥再結集』へのきっかけになる」(若手議員)との期待も広がる。

松野博一
党組織運動本部長に就任した松野博一元官房長官(写真:時事)

その一方で、旧安倍派内にも「まだ目立つようなポストに就かないほうがいい」との慎重論も残る。「2月25日の会合でも、多くの議員が派閥の再結集やグループ化の話題は避けていた」(若手)ことがそれを裏づける。

ほかの旧派閥からも「(旧安倍派が)党に迷惑をかけた過去は消えない。大勢で集まるのは反省していないように見えるだけだ」(党長老)との冷ややかな声が漏れてくる。実際、旧安倍派議員の一部は「もう派閥から指図を受けるのは嫌だ。好きに活動したい」と再結集に批判的だ。

ただ、これらの議員も「完全無派閥では、孤立するとの不安は隠せず、過去の人脈などを頼って、ほかの旧派閥への参加を模索している」との見方がある。「旧安倍派の数人が『議員連絡会』への参加を打診してきている」(旧岸田派幹部)との声も聞かれる。

見据えるのは国会閉幕後の「党・内閣人事」

いずれにしても、現在の党内事情から見て、こうした『旧派閥再興』の動きは今後ますます加速することは間違いなさそうだ。

党幹部の多くは「各旧派閥の幹部が見据えるのは、今国会終了後に想定されている高市首相による党・内閣人事」(旧岸田派幹部)と読む。というのも、「次の人事の時点で、現在の“高市独裁”が続いているのかどうかは不透明」(同)とみているからだ。

高市首相は「27年9月の総裁選の無投票再選で、5年の長期政権を実現することに自信満々」(官邸筋)とされる。しかし、「物価対策がうまくいかず、肝心の消費税減税も早期実現のメドが立たなければ、支持率急落につながりかねない」(自民党幹部)。

当面は市場が注目する「責任ある積極財政」を着実に進められるかどうかがカギとなりそうだ。

泉 宏 政治ジャーナリスト

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いずみ ひろし / Hiroshi Izumi

1947年生まれ。時事通信社政治部記者として田中角栄首相の総理番で取材活動を始めて以来40年以上、永田町・霞が関で政治を見続けている。時事通信社政治部長、同社取締役編集担当を経て2009年から現職。幼少時から都心部に住み、半世紀以上も国会周辺を徘徊してきた。「生涯一記者」がモットー。

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