自民党内で活発化する「まさかの派閥再興」の波、裏金議員の復活と"高市独裁"牽制で蠢く旧派閥の次なる権力闘争の行方

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2月25日夜には、都心部の中華料理店の一室で、「安倍派5人衆」の1人だった西村康稔選挙対策委員長が、集まった旧安倍派議員25人を前に「われわれは同じ派閥に属していた仲間だ。今後も折に触れて集まりましょう」と笑顔であいさつした。

政界関係者によると、この会合の主催者は西村氏と萩生田光一幹事長代行で、今回の衆院選で復活した議員らをねぎらうのが目的だったとされる。

西村康稔
「安倍派5人衆」の1人とされた西村康稔選挙対策委員長(写真:ブルームバーグ)

出席議員の証言では、「24年衆院選での党の対応への不満や落選中の苦労話で盛り上がった」(閣僚経験者)とされ、有権者から「裏金議員」と非難されたことをめぐって「(政治資金収支報告書への)不記載をしてしまった経緯を理解してもらえなかった」と涙ぐむ議員もいたという。

旧安倍派は過去に100人近くを有する最大派閥として党運営にも大きな影響を及ぼしてきた。しかし、裏金事件の震源地となったことで解散に追い込まれ、石破政権下の24年衆院選では党から公認や比例重複立候補が認められず、立候補した半数以上が落選した。

しかし、今回の衆院選では高市首相が「もう一度働くチャンスを与えるべきだ」との理由で全候補者を公認し、比例重複での出馬も認めた。これを受けて、選挙戦を支配した「高市人気」を追い風に、ほぼ全員が復活当選した。

求心力を高める西村選対委員長

そもそも昨年9月の党総裁選では、萩生田氏を先頭に多くの旧安倍派議員が高市候補の支援に回ったのは周知の事実。政策面でもいわゆる保守派議員が大半で、高市氏の政策に共感して支持したとみられている。

いまだに「党内基盤が弱い」(自民党長老)と揶揄される高市首相にとって、「旧安倍派はまさに『最大の応援団』」(同)だったことは否定しようがない。

そうした中、多くの旧安倍派議員は、選挙後の人事で西村氏が選対委員長に就任したことを高く評価している。選対委員長は「党4役」と呼ばれる重要ポストで、とくに国政選挙などでの党公認候補の決定に大きな影響力を持つ。

党選対関係者の多くは「公認に関わるポストを握った西村氏は、旧安倍派議員や新人からの求心力が高まるだろう」と指摘する。

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