日経平均株価が4000円規模の下落を記録した背景、中東情勢緊迫とアメリカ雇用ショックが招いた総悲観シナリオ
2月28日に始まったアメリカとイスラエルによるイラン攻撃作戦「エピック・フューリー」は、週末にかけて決定的な局面を迎えた。イランが最高指導者の後継にハメネイ師の次男を選出したことを受けたトランプ政権による対イラン方針の硬化、アメリカ国務省がサウジアラビア駐在の外交官らに出国を命じたとの報道などにより、本格的な軍事衝突への警戒感が急上昇した。
そして第3の衝撃は、これに伴う原油価格の高騰だ。
WTI原油先物価格は一時1バレル=111ドル台を突破。「ホルムズ海峡の封鎖」という最悪のシナリオが現実味を帯びるなか、世界的なインフレ再燃と景気後退が同時に進む「スタグフレーション」への恐怖が投資家を直撃した。
「楽観」から「総悲観」へ
2026年に入り、日本株は高市政権への政策期待や対米投融資の拡大を背景に、日経平均は6万円台を展望する力強い展開を見せていた。しかし、今回の大幅安はその楽観論を根底から覆したといえるだろう。
先週の比較的安定した株価は、アメリカ経済の堅調さと中東情勢の小康状態を前提とした楽観的な見方に支えられていた面がある。これまでの値上がり局面で信用買い残が膨らんでいるため、今回の急落で追い証を伴う売りを呼んでおり、下げを加速させる悪循環に陥った。
セクター別に見ても、これまで指数を牽引してきた半導体関連株や輸出株が軒並み売られている。一方で、原油・ガス開発生産国内最大手のINPEXなどの資源株、石油元売り、商社株などが原油高を受けて逆行高となる場面もあったものの、市場全体のパニック売りを抑えるには至っていない。
「恐怖指数」とも呼ばれるVIX指数は9日12時時点で29ポイント台。VIX指数が20ポイントを超えると「市場がやや不安定になり、投資家の警戒感が高まる目安」とされ、30ポイントを超えると市場は「総悲観の警戒領域」とされる。
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