なぜ結成11年目で大ブレイク?紅白出場、楽曲がバズりまくる遅咲きアイドルグループ「M!LK」大躍進の"必然"を読み解く

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「誰か1人の人気に依存する」のではなく、全員で船を漕いできたことが、今のチーム力へとつながっている。

“トンチキ”な楽曲を大まじめにやりきる

彼らのことが気になりYouTubeを見ると、過去からコツコツと積み上げてきた歴史がよくわかり、さらに引き込まれる。不思議な引力が、M!LKにはある。

彼らの近年の楽曲には「歌いたくなる、踊りたくなる、真似したくなる」という、バズの仕掛けが散りばめられている。

『イイじゃん』では、「今日ビジュいいじゃん」というキャッチーなフレーズと共に、突然の曲調チェンジでこれまでの音楽のセオリーを無視するかのような展開を見せる。戸惑いつつも、いつの間にかその不思議な魅力にハマってしまうのだ。

続く『好きすぎて滅!』は、レトロゲームのような映像が挟み込まれるユーモアたっぷりのMVが印象的。セリフパートや、どこか懐かしさのある曲調など多世代を巻き込む工夫が光るが、実はこの曲には彼らならではの細やかな配慮が隠されている。吉田はインタビューでこう明かしている。

「TikTokで自動音声の『〇〇すぎてしぬ!』ってやつが流行っているじゃないですか。でも“しぬ”って言葉が強いから、そこを“滅”に変えるっていう。『今後そう言ってはいかがですか?』っていうM!LKからの提案というか」(『Billboard JAPAN』)

「しぬ」という強い言葉を避け、あえて「滅」というポジティブでユーモラスな言葉に変換する。この細やかな気配りが、彼らのコンテンツに「安心感」をもたらしている。親として、子どもにも見せたくなる、一緒に楽しみたくなる理由はここにもあるのだ。

俳優としてシリアスな役回りもこなす彼らが、キラキラのメンバーカラー衣装に身を包み、まじめに本気で、恥ずかしさをカケラも見せずにやり切る。

プロフェッショナルな姿について、彼ら自身も明確な美学を持っている。曽野は「1つひとつのお仕事で爪痕を残そう、失敗してもいいから何か1つやりきろうということ」がメンバーの共通認識だと語っている(『音楽ナタリー』2026年2月)。

そして、グループ最速でMV1000万回再生を突破した『爆裂愛してる』。ファンク調のメロディで、ギラギラのメンバーカラーで「宇宙を照らすよ」「愛が地球を回してる」という歌詞を歌う。これからさらに盛り上がりそうなスピード感を増したかと思えば、山中の「ば、く、れ、つ」というセリフで雰囲気がガラリと変わる。人類すべてを愛で包むような多幸感あふれるハッピーソングに仕上がっている。

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