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「私は打ちのめされてしまったのです」 朝ドラ「ばけばけ」子どもが生まれ、日本国籍取得考えるハーンに芽生えた意外な感情

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  • 真山 知幸 伝記作家、偉人研究家、芸術修士(MFA)
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とはいえ、当時、不平等条約の改正が課題とされるなかで、排外的な機運が高まっていることもあり、妻のセツのほうが日本国籍から抜けるのは難しかった。父と同じ轍を踏まないためにも、妻が夫に合わせるのではなく、自分が日本国籍を取得するほかない。ハーンはそう結論づけたようだ。

ハーンが戸惑った自身の意外な感情

しかし、子どもが生まれたことをきっかけにして、日本への永住を真剣に考えれば考えるほど、意外なことに、西洋文化への思いがハーンの胸に去来することになる。

「こんなにも長い間、自分が罵倒し、非難し、無益にも反逆してきた西洋文明の意味を、突然、意識して、私は打ちのめされてしまったのです」

熊本を離れることを決めたハーンが、次の居住地に選んだ場所……それは、開港地の神戸だった。

【参考文献】
E・スティーヴンスン著(遠田勝訳)『評伝ラフカディオ・ハーン』(恒文社)
牧野陽子著『ラフカディオ・ハーン-異文化体験の果てに』(中公新書)
小泉八雲著、池田雅之編『小泉八雲コレクション さまよえる魂のうた』(ちくま文庫)
小泉節子著、小泉八雲記念館監修『思ひ出の記』‎(ハーベスト出版)
小泉凡著『セツと八雲』(朝日新書)
NHK出版編『ドラマ人物伝 小泉八雲とセツ:「怪談」が結んだ運命のふたり』(NHK出版)
工藤美代子著『小泉八雲 漂泊の作家ラフカディオ・ハーンの生涯』(毎日新聞出版)
櫻庭由紀子著『ラフカディオハーンが愛した妻 小泉セツの生涯』(内外出版社)

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