ラン活疲れを癒やすモンベル「1万円台ランドセル」の正体 自治体の無償配布が変えた"通学カバン"の常識

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「導入の経緯は、ランドセルの高価格化、教科書や教材の大型化、またタブレットの携帯など、持ち運ぶ荷物の重さがありました。『現物支給ではなく購入補助がいいのでは』という声もありましたが、検討の末、より軽量なリュックサックの現物支給としたのです」(川上氏)

現在、3年目の支給(2026年4月入学の児童が対象)を行っており、前年度の申請率は93.8%という高さだ。反響はどうなのか。

「『雨の日や学校行事の日などランドセルと使い分けている』(ランドセルとリュックサックの併用が可能なため)、『物価高騰の中、家計が大変助かる。浮いた費用で他の学用品を揃えられる』『子どもも気に入って使用している』などの意見がありました」

これ以外に保護者からの意見では「軽量で低学年の児童にとって背負いやすい」「ランドセルより密着が少ないため、夏場は涼しくて快適」という声がある一方、「チャックが開けづらい」「黄色い安全カバーを取り付けられない」という改善を求める声もあった。

ちなみに色は、青(ブルーグリーン)・茶(ブラウン)・赤(ワインレッド)の3色から選べるが、一番人気は茶(ブラウン)だという。

高額なランドセルの良さも

モンベルと自治体の事例を紹介したが、「ランドセル製作」「消費者意識」にも触れたい。

筆者が最初に子ども用ランドセルを取材したのは8年前の2018年で、あるメディアに「7万円ランドセルの価値」という記事を書いた。

当時も今も高額なランドセルは、熟練職人の手による工房系ブランドが中心だ。実際に作業風景を見せてもらったこともあるが、細かい手作業工程が多い。近年は原材料となる本革だけでなく芯材や金具などの素材コストの上昇もあり、物流費も高騰している。

そうした状況も反映した価格だが、中には6年間の修理保証をつけるなどサービスも充実させる。昨年もランドセルの展示会場を見たが、児童も保護者も真剣に検討していた。

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