子宮残す?残さない?「筋腫治療」今どきの選択肢――"ライフスタイルで変える治し方"や最新治療について取材

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全摘に対して、核出術で子宮を残すメリットは妊娠できることだ。「妊活をされている方や卵子凍結されている方、未婚でまだ妊娠は考えていなくても、20~30代の方であれば、将来の妊娠の可能性を考えて子宮を残すことを勧める」と羽田医師。

現在、体外受精による不妊治療の保険適用は、40歳未満は6回まで、40歳以上43歳未満は3回までとなっている。

40歳以降の妊娠率は一気に下がり、日本産科婦人科学会の調査によると、妊娠後の流産率は30代後半から急激に上昇し、不妊治療を経て無事に出産できる割合は、40歳で10.8%、43歳で4.2%となっている。

「そのため、40代半ば以降で妊活のために核出術を希望される場合は、本当にその手術をしたほうがいいのか、パートナーとよく相談して決めたほうがいいでしょう」(羽田医師)

手術直後に妊活はできないため、手術を受けるタイミングも重要だ。

術後から妊活までの期間に関する考えは医師によって異なり、術後半年以上待ったほうがいいと言う医師、1年以上待ったほうがいいと言う医師もいる。羽田医師は「3カ月でもいいのではないか」と言う。術後は子宮破裂のリスクがあるため、出産は経腟分娩ではなく、帝王切開になる。

核出術のデメリットは、再発のリスクが残るという点だ。

2回目以降の手術は、前回の手術による癒着(ゆちゃく)もあって、手術の難易度が上がる。そのため、再手術は近年、普及してきた腹腔鏡手術ではなく、開腹手術にするという医療機関もある(手術の方法について後述)。

妊娠を希望しない。月経痛や過多月経などの症状がひどくないといった場合は、薬で症状を抑えながら閉経まで逃げ切る方法もある。筋腫は閉経すると小さくなっていくからだ。

ただし、筋腫と似ているものに肉腫というがんがあるため、筋腫を残した場合は、かかりつけ医のもとでの定期的な検査、診察を続けていったほうがいいという。

早期の社会復帰が可能な手術

手術を選択する際に、どれくらいで社会復帰できるかも重要なポイントだ。近年、婦人科に限らず手術の低侵襲化(傷の小さな手術)が進むなか、現在の主流となっているのが、腹腔鏡手術だ。

腹部に5~12ミリの小さな傷を数カ所あけて、腹腔鏡と呼ばれるカメラと手術器具を挿入し、モニターを見ながら手術を行う。開腹手術と比べて、痛みや出血、感染症のリスクが低いことがメリットだ。

この腹腔鏡手術と、従来型の腟から手術器具を挿入する膣式手術を組み合わせたのが、vNOTES(ブイノーツ)だ。国内では2020年頃からスタートした最新の術式となる。

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